第57回百想芸術大賞では大賞を受賞し、第30回釜日映画賞でも最優秀監督賞を受賞した韓国映画『茲山魚譜-チャサンオボ-』(11/19、シネマート新宿ほかで全国順次公開)の本編映像の一部が解禁となった。
『王の運命-歴史を変えた八日間-』のイ・ジュニク監督が贈る
モノクロームで描かれる美しき絆の物語―
キリスト教が迫害されていた19世紀初頭の朝鮮時代。熱心な教徒だった天才学者・丁若銓(チョン・ヤクチョン)は最果ての島に流刑になる。しかしそこには、豊かな海と自然、そして素朴な人々との出会いがあった。次第に海の生物たちの魅力にとりつかれ、庶民のための”海洋学書”を書き記したい欲望が生まれていく。そして島民の誰より海の生物に詳しい若き漁夫・昌大(チャンデ)と出会い、やがて二人は互いに師となり友となるのだったが、、、。 日本でも渋沢栄一の孫、敬三が翻訳版の出版を志した、韓国で有名な海洋生物学書である「茲山魚譜(ルビ:チャサンオボ)」。本作は本に記された史実を基に師弟関係の行く末を描いた感動ドラマである。
師弟関係が逆転!? 身分・年齢の差を超えて、学者が漁夫から魚の知識を得るー。今回解禁となった本編映像の一部は、相互に師弟関係を結んだ丁若銓(ソル・ギョング)と漁夫の昌大(ピョン・ヨハン)の会話で、昌大が丁から学問を教えてもらう代わりに、魚の知識を丁に教えている。漁夫として魚を捕りながら、丁の質問に答える昌大だが、メモをとりながら、熱心に逐一質問をする丁に対し、「質問が多すぎます。」と受け流そうとする。しかし、知識欲の強い丁は、「問うことも学びの一つだ。覚えるだけが勉強じゃない」と突っかかってくる。身分、年齢の差を超え、どちらが学者かわからないような師弟関係の光景は、少年のような純粋の気持ちで魚の知識を得ようとするソル・ギョングと、本当の漁夫のようにムツゴロウやタイの解説をしながら、巧みに糸を操り魚を捕るピョン・ヨハンの二人の自然な演技力に注目!