累計発行部数150万部を超える東野圭吾のベストセラーを映画化した『パラレルワールド・ラブストーリー』が全国公開中だ。本作の大ヒットを記念して、6月10日(月)に主演の玉森裕太、森義隆監督が登壇し、舞台挨拶を行った。
登壇した玉森は客席からの大きな歓声と拍手に思わず照れ笑い。本日の舞台挨拶は「愛と感謝を込めた大ヒット御礼舞台挨拶」ということで「愛と感謝で出来ています、玉森です」と挨拶し、会場の笑いを誘った。公開から10日が経つ本作だが、玉森は友人をはじめ様々な感想が届いているといい、「映画を観終わっているのに、まだ映画の世界にいるような感覚になるという感想がすごく多いんです」と一度入り込むと、なかなか抜け出せない本作の魅力についての感想が多いことを明かした。さらに同グループであるKis-My-Ft2の北山宏光と宮田俊哉も本作を鑑賞し、特に宮田からはたくさん感想をもらったそうで「玉が玉じゃなかった…ちょっとエロかった」と玉森の大人の色気に困惑していたというエピソードを披露し、会場がキスマイの仲の良さにほっこりする場面も。登壇した森監督も、まわりから今まで作ったどの映画の時とも少し違った反応が起きていると言い、「今まで制作していた映画よりも多様性のある意見や感想をもらえる映画だと感じます。賛否も含めて様々な感想が出るのは映画で大胆なことが出来たからこそで、お客さんに面白いものを見せることができたという手応えを感じています」と十人十色の感想が出てくる本作に改めて自信をのぞかせた。さらに本作を何回観たかということを「○パラした」ということにちなみ、会場には最高何パラした人が出てくるのかを玉森が聞いてみることに。2パラからスタートし、2日に1回ペースで鑑賞している5パラという観客もちらほら見えるが、なんと会場の最高は玉森と森監督も思わず驚愕の声をあげた17パラ!あまりに熱心なリピートぶりに玉森も「一体17回って何を見ているんですか!?どういう視点で観ているんですか!?」と興味津々の様子だった。
そして2つの世界<パラレルワールド>に迷い込んだ玉森演じる主人公・崇史が、真実の世界を追い求める「頭フル回転ミステリー」である本作にちなみ、会場には「セリフ」「告白」「驚愕」「嫉妬」「玉」「記憶」「未公開」と7つのワードが書かれた「フル回転ルーレット」が登場。矢印が止まった箇所のお題でトークや課題にチャレンジすることに。映画にちなんだワードが並ぶなか、玉森にちなんだ「玉」というお題が気になる登壇者たちだったが、なんと1回目のルーレットでいきなり「玉」を引き当てた玉森に会場は大盛り上がり。けん玉に挑戦してもらうことが明かされた。けん玉はやったことがないという玉森だったが、なんと一発で皿に乗せることに成功し、本番への勝負強さを見せつけた。2回目のルーレットが止まったのは「嫉妬」。劇中、玉森演じる崇史が親友の智彦(染谷将太)への嫉妬する表情が非常に印象的ということで、玉森が最近嫉妬したことを明かすことに。玉森は「舞台挨拶で北海道に行かせてもらったんですけど、スタッフの皆さんは前日入りして美味しいものをたくさん食べてたらしくて。僕が当日入りしたら、昨日の美味しかったジンギスカンの話をずっとしてくるんですよ、僕いなかったのに」とスタッフたちの美味しい北海道グルメトークに嫉妬したエピソードを明かした。
さらに次のルーレットで矢印が止まったのは「記憶」。玉森自身の記憶が正しいものか、記憶力を試すべく16歳から最近まで5枚の玉森の写真がスクリーンに登場し、若い順番に並べるという企画に挑戦し、こちらも見事に正解。中には金髪に白色のメッシュを入れている時代のものもあり、あまりの懐かしさに玉森も「よくやれたもんだなと思います」と苦笑いしきりだった。
次にルーレットが指したのは「未公開」。森監督から撮影したけど本編では使われなかったシーンについて「いくつかあるんですけど、玉森くんわかりますか?」と聞かれた玉森は、麻由子(吉岡里帆)と智彦(染谷将太)が恋人の世界で、地中海料理を3人で食べに行ったうちのワンシーンをあげた。崇史が席を立ってトイレで顔を洗った後の鏡に映る嫉妬に狂った表情がカットされていたそうで、森監督も「崇史が燃え盛る嫉妬を冷やしに行くシーンなんですけど、そこでは(玉森に)殺意みたいなものを求めましたよね。この映画で自分でも思いもよらない感情に気づく崇史にしたかったんですが、すでに様々な感情の渦巻くシーンだったので、よりお客さんの解釈が広がるようにカットしました」と裏話を明かした。
「セリフ」を指したルーレットでは劇中のドキッとする崇史のセリフを玉森が再現することに。少し悩んだ玉森は劇中で麻由子に放った「もうあいつと寝たの?」というセリフをチョイス。あまりの刺激の強さに会場は阿鼻叫喚。「言う方もどきどきしました。こんなセリフってまず実生活で言うことないですから」と玉森が吐露すると、森監督も「すごいセリフだなと思いながら撮ってましたね。でもそういう心の中の声が溢れて、ストレートに出てしまう崇史というのは、この映画の核だと思います」と印象的なシーンであることも明かした。
最後のルーレットは本作のキャッチコピーである「驚愕の108分」にちなんだ「驚愕」であいうえお作文に挑戦。「きょ」「う」「が」「く」で愛の告白を作るお題が課せられた。玉森は「『きょ』うさー、『う』ちくる?」と黄色い声援があがる上々の滑り出しを見せていたものの、次に「『ガ』ビーン」という突然の珍回答を発し、「く…『く』るの?来ないの?」と締めくくった。
玉森が最後に「この映画は、自分の恋愛観や、誰目線で観るかでも感じ方が変わるので、観るたびに新鮮な気持ちになれる映画です。これからも作品をたくさん愛していただいて、もっと多くの人に知っていただけたらいいなと思います」、森監督が「何回も観ていただけていることに感謝しています。ぜひ今後も友達と一緒に楽しんでいただければと思います」と締めくくり、舞台挨拶は幕を閉じた。