日時:5 月12日(土)
場所:有楽町スバル座
登壇者:香川京子、司葉子、三船史郎、AKIRA
MC 水道橋博士
5 月 12 日(土)に映画『MIFUNE:THE LAST SAMURAI』初日舞台挨拶が実施された。本作のナレーションを務める AKIRA、三船敏郎のご子息三船史郎に加え、本作でも多くを語っている香川京子、司葉子が登壇し、三船の魅力と懐かしい思い出話に華を咲かせた。
上映終了後、MC の水道橋博士が、「どうも、オフィス北野のラストサムライでございます」とジョークを交えて登壇すると笑いと拍手が沸き起こった。その後、MC の呼び込みにより、香川京子、司葉子、三船史郎、AKIRA が登壇し、会場は溢れんばかりの拍手に包まれた。
MC から本作のナレーションを務めたことへの感想を聞かれると AKIRA は、「映画冒頭にセリフで自身でも予測不能な波乱に満ちた人生であたかも運命のごとく道を歩んでいったというセリフがあるのですが、まさに、今回映画のテーマはそこだなと思いました。力強さだけではなく、静かで広い海のような日本男児の象徴でもある高潔さや不動の精神といったものを感じていただけるようなトーンでできたら素敵だなと監督と話しながら進めました」と語った。さらに、「三船敏郎さんのモノを身に着けていると、パワーをいただけるというか、『用心棒』の台本を三船敏郎さんが使っていたモノを今回見せていただいていただいたのですが、三船敏郎さんに、天に挨拶しながら、写メを撮らせていただきまして、それを携帯の待ち受けにして、お守り替わりとして自分の役者の仕事やグループの仕事を頑張っています」と三船への敬愛の気持ちを語った。
明日が母の日ということにちなんで、MC から三船のエピソード聞かれると三船史郎は、「私が小学生の時、母の日が運動会だったのですが、その時に父親がセスナに乗ってきてグランドの上空を低空飛行で飛んで、赤いカーネイションの花束をばらまいていきました」と三船の豪快なエピソードを語った。この話には MC も「どんだけ、すごい話なんだよ!!」と驚きを隠せない様子だった。司は、「台風で成城の仙川の水が溢れた時、自分の船を持ってきて助けた」と当時新聞記事にもなった伝説的エピソードを語った。
三船の豪快なエピソードが出る中、香川は「三船さんは本当に繊細な方ですよ。役で活躍していらっしゃると本当に豪快な方という印象ですけど、今の船の話とか、自分がスターという感覚なしに人のために何か手伝おうていう気持ちをいつも持っている人でした。撮影所でも、衣装部さんがロケーションに行くのに、重い衣装をバスに乗っけようとすると三船さんがスッとそれをもってバスまで運んでくれるから、撮影所のメイクさんとか女性の中では大変な人気でした」と三船の繊細で優しい人柄について語った。
最後に、AKIRA が「これまで三船敏郎さんを愛しているファンの方々にはもちろん楽しんでもらえると思います。三船敏郎さんをこれから知っていく世代の方々には、今の時代であったり自分たちの身近にはない大切な何かを学べるような作品でもあるなと感じたので、この作品が次の世代へ語り継がれるような『MIFUNE:THE LAST SAMURAI』であってほしいなと願っております」と締めくくり会場は大きな拍手に包まれた。