中国映画界で撮影監督として活躍してきたドゥ・ジエが長編映画監督デビュー作として、四国最南端の足摺岬で出会う男女の孤独と再生を描いた「椰子の高さ」が、2月6日(金)よりアップリンク吉祥寺ほか全国で順次公開される。ポスタービジュアルが到着した。
ペットショップで働く菅元は、恋人の青木が勤務先の日本料理店で魚の腹から指輪を見つけたのをきっかけに、結婚を約束する。ところが新婚旅行を前に破局し、菅元は失意に暮れながら、二人で行くはずだった足摺岬を一人で訪れる。そして、足摺七不思議の一つ〈地獄の穴〉に指輪を落としてしまう。
その後にやってきた宿で出会ったのが、持田だった。彼は写真家だった恋人の凛を自殺で失って以来、町に留まっていた。共に喪失感を抱えた菅元と持田は言葉を交わし、止まっていた時間がゆっくりと動き出す--。
菅元役を大場みなみ(「くまをまつ」「あるいは、ユートピア」「すべての夜を思いだす」)、持田役を田中爽一郎(「Cloud クラウド」「ラストホール」)が務める。作品は釜山国際映画祭や東京フィルメックス、さらにニューヨーク近代美術館(MoMA)共催の〈New Directors/New Films Festival〉などに出品された。なお今回の劇場公開に際し、拡大上映に向けたクラウドファンディングも始まった。
〈コメント〉
大場みなみ(菅元役)
映画『椰子の高さ』が2026年2月6日より、アップリンク吉祥寺にて劇場公開されることになりました。全編日本で撮った日本映画でありながら、日本映画ではない、外国作品のような空気感に満ちた不思議な作品です。何パターンもの編集を経て、ゆっくりと映画になりました。もしかしたらまだ完成していないかもしれません。ぜひ劇場でご覧ください。
田中爽一郎(持田役)
映画『椰子の高さ』が 2026年2月6日よりアップリンク吉祥寺にて公開となります。本作は高知県の最南端ある足摺岬という壮大な自然の中で撮影を行いました。釜山国際映画祭にてワールドプレミアを行い、フィルメックスやヨーロッパ、アメリカで上映の旅を続け、日本での劇場公開を迎えることができ、すごく嬉しく思います。ぜひ劇場でご覧になってください。どうぞよろしくお願いいたします。劇場でお待ちしております。
ドゥ・ジエ監督
『椰子の高さ』は、“外国人”の視点から見た日本の物語です。物語の多くは、私が来日して最初の数年間、日常の中で見聞きした実際の出来事をもとにしています。
ある先輩から「この感覚を大切にしなさい。環境に慣れてしまったら、もう同じ映画は撮れなくなるよ」と言われました。その言葉の通り、この映画を作る過程も方法も、私にとって“生命の延長”のようなものでした。本作は典型的なドラマ構造の映画ではありません。
これまでの鑑賞経験から想像するものとは、違った印象を受けるかもしれません。
むしろ、この映画を観る体験は、重要なピースが欠けたパズルを自ら完成させていくようなものです。観る方一人ひとりが、その欠けたピースを想像し、探し、埋めながら、あなた自身の世界(=映画)を組み立てていただけたら嬉しいです。
「椰子の高さ」
出演:大場みなみ、田中爽一郎、小島梨里杏、渋谷盛太、千賀健史、田口敬太、烏森まど、崔凱晨、澤真希、小島ゆうな、酒瀬川純一、庄野広樹、吉田拓央、浜口宏樹
監督・脚本・撮影・美術・編集:杜杰(ドゥ・ジエ)
プロデューサー:杜杰、福井一夫
エグゼクティブプロデューサー:王光樂、陳麗麗
協力プロデューサー:何祖杰
キャスティング:山下葉子 音楽:陳睦璉
サウンドデザイン:李哲 編集:郭小東 録音:石寺健一、清水雄一郎
スタイリスト:章憶 ヘアメイク:村木アケミ、平林純子、飛田さおり
監督補・翻訳:折原みよ 助監督:吉田拓央
制作担当:酒瀬川純一
配給・宣伝:ギークピクチュアズ
2024/日本/カラー/デジタル/日本語/2.00:1/Dolby Digital 5.1/99分
©D·UNION FILM INC. 2024
公式サイト:https://yashinotakasa-movie.com



