川上未映子の恋愛小説を岸井ゆきの×浅野忠信で映画化。監督は岨手由貴子「すべて真夜中の恋人たち」

川上未映子の恋愛小説を岸井ゆきの×浅野忠信で映画化。監督は岨手由貴子「すべて真夜中の恋人たち」
提供:キネマ旬報

真夜中は、なぜこんなにもきれいなんだろうと思う--。孤独に生きてきた主人公と年上男性との交流を描いた川上未映子の恋愛小説『すべて真夜中の恋人たち』が、キャストに岸井ゆきのと浅野忠信を迎え、「あのこは貴族」の岨手由貴子のメガホンで映画化。2026年に公開される。

原作小説は全米批評家協会賞小説部門にノミネートされ、TIME誌の“2022年の必読書100冊”に選出されるなど海外でも人気を誇る。岸井ゆきのが演じるのは、人との関わりを避けながら生きてきたフリーの校閲者・入江冬子。浅野忠信が演じるのは、ひょんなことから冬子と出会い交流を深める物理教師・三束。ささやかな幸せを共有していく二人の物語に注目したい。

〈コメント〉
岸井ゆきの
川上未映子さんの小説が大好きで、様々な媒体でお話しさせていただくほどでした。
『すべて真夜中の恋人たち』は、私の中であまりにも完成されていて、映画になることもその主人公を担うのも不安が大きく難しいと感じましたが、この物語が映像として立ち上がるとき、冬子として立っていたいと思いました。
大好きな原作の文字のイメージから抜け出すのには試行錯誤しましたが、目の前にいる監督やスタッフと今そこに在るものを信じて、16ミリフィルムに閉じ込めることが出来ました。
原作を愛するすべてのみなさまにもう一度冬子に出会っていただきたく、まだ冬子を知らないみなさまには、この世界を知ってほしいです。
浅野忠信
『すべて真夜中の恋人たち』公開決定!とても嬉しいです!
三束さんという役を演じるにあたり、彼の秘密をとことん考えました。
しかしこの役をより確かなものにできたのは岸井ゆきのさんが演じる入江冬子さんがいたからです。
そして岨手由貴子監督に自分の作った三束さんを理解していただき共にフィルム撮影できる事でより深く作品を表現できたと思っています。
監督・脚本:岨手由貴子
はじめて原作小説を読んだときのこと、岸井さんや浅野さんにお会いしたときのこと、ロケハン中や夜の会議室であれこれ構想したこと。そんなひとつひとつの断片が確かな線を結んで、ようやく一本の映画が完成しました。
映画をつくるたびに感じるのですが、企画段階から完成に至るまでに交わされたあらゆる会話が、いつも重要な気づきを与えてくれて、どこへ向かうべきかの道しるべになってくれます。
この素晴らしい原作に魅せられたスタッフ、キャストとの出合いが、映画『すべて真夜中の恋人たち』をつくりあげました。
公開までまだ少しありますが、多くの方に観てほしいし、この物語について話してほしい。
その日が待ち遠しくて仕方がありません。
原作:川上未映子
世界中の読者から、この作品への心のこもった感想を受けとるたびに、まるで青白い炎にふれているような気持ちになります。岨手監督によって、そして岸井ゆきのさん、浅野忠信さんが演じる冬子と三束さんによって、その静かな熱はさらに濃く深くなり、文章では見ることのできなかった、知ることのできなかった、たくさんの感情や記憶に出会いました。みなさんに観ていただける日が今から楽しみでなりません。

「すべて真夜中の恋人たち」
出演:岸井ゆきの、浅野忠信
監督・脚本:岨手由貴子
原作:川上未映子「すべて真夜中の恋人たち」(講談社文庫)
製作:『すべて真夜中の恋人たち』製作委員会
製作幹事・配給:ビターズ・エンド
制作プロダクション:C&Iエンタテインメント
©2026年『すべて真夜中の恋人たち』製作委員会

最終更新日
2025-10-09 15:38:26
提供
キネマ旬報(引用元

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