板垣李光人×中村倫也。激戦地での友情を描くアニメーション「ペリリュー -楽園のゲルニカ-」

板垣李光人×中村倫也。激戦地での友情を描くアニメーション「ペリリュー -楽園のゲルニカ-」1
板垣李光人×中村倫也。激戦地での友情を描くアニメーション「ペリリュー -楽園のゲルニカ-」2

提供:キネマ旬報

太平洋戦争末期にペリリュー島で戦った日本兵の物語を描き、第46回日本漫画家協会賞優秀賞を受賞した武田一義の漫画『ペリリュー -楽園のゲルニカ-』が、板垣李光人と中村倫也の共演で劇場アニメーション化。12月5日(金)より全国公開される。ティザービジュアルと特報映像が到着した。

太平洋戦争末期の昭和19年、21歳の日本兵・田丸均(声:板垣李光人)は南国のペリリュー島にいた。漫画家志望の彼は、亡くなった仲間の最期の勇姿を遺族に向けて書き記す〈功績係〉に任命される。
9月15日、4万人以上の米軍兵による攻撃が開始。対する1万人の日本兵は次々と命を落とし、飢えと渇き、伝染病にも苦しむが、玉砕を禁じられて持久戦に身を投じることに。
田丸は何が正しいかわからないまま、仲間の死を時に嘘を交えて美談に仕立てた。彼の支えとなったのは、同期ながら頼れる上等兵の吉敷佳助(声:中村倫也)で、二人は絆を育んでいく。
最後まで生き残った日本兵はわずか34人。田丸と吉敷が見た戦場の真実とは--。

〈コメント〉
板垣李光人
終戦80年という節目の年にこの作品に携わり、田丸均という役に命を吹き込むことができる運命には、非常に大きな意味と責任を感じています。
田丸は、遺族に向けて戦場での仲間の最期を記す「功績係」を担っています。
自分もいつ死ぬかわからない状況の中、ついさっきまで言葉を交わしていた仲間の最期を綴る残酷さ。
そしてそんな残酷な現実を時には、愛する人を待つ家族のために美しく仕立てなければならない。
そんな田丸なりの、激しくも繊細な葛藤や感情を大切に描いていきたいです。
この作品に携わるにあたって、舞台となったペリリュー島にも伺いました。
そこには教科書やテレビ、ネットからは感じることのできない、まさしくここで確かに苛烈な戦いが繰り広げられており、たくさんの方々が様々な想いと共に命を落とされたのだと、強く実感しました。
その中には、自分とも歳が近い二十代の若者たちも沢山いたはずです。
彼らの青春や人生に想いを馳せると、とても他人事とは思えません。
80年前も 、2025年の今も、そしてこれからも。
命の尊さは平等でありその尊厳は普遍的であると、そしてそれを我々は自分たちで大切にしていかなければならないのだと、この作品を観て少しでも感じていただけたら嬉しいです。
中村倫也
太平洋戦争後の様々な場所で、終戦を知らず、潜伏を続けていた日本兵がいたことを僕は知っていました。しかし原作に触れて、こんなにも生々しくその日々を感じたことはありませんでした。
またこれまでの人生で出会ってきた作品の中で、こんなにも「生きてくれ」と強く願った登場人物はいませんでした。
知ることから始まる、ということを、僕は知っています。そして学びは、それを肌で感じられた時により深く生まれます。
終戦80年。当時を伝えられる人も減ってきている中で、この作品を通して多くの方がペリリュー島の日々を感じてもらうことはとても意義のあることだと思います。戦争という混乱の先に今生きている僕らが感じるべきことは何なのか。ぜひ劇場で、歴史の1日1日を体感してください。

「ペリリュー -楽園のゲルニカ-」
声:板垣李光人、中村倫也、天野宏郷、藤井雄太、茂木たかまさ、三上瑛士
原作:武田一義「ペリリュー ―楽園のゲルニカ―」(白泉社・ヤングアニマルコミックス)
監督:久慈悟郎
脚本:西村ジュンジ、武田一義
キャラクターデザイン・総作画監督:中森良治
プロップデザイン:岩畑剛一、鈴木典孝
メカニックデザイン:神菊薫
美術設定:中島美佳、猿谷勝己(スタジオMAO)
コンセプトボード:益城貴昌・竹田悠介(Bamboo)
美術監督:岩谷邦子、加藤浩・坂上裕文(ととにゃん)
色彩設計:渡辺亜紀・長谷川一美(スタジオ・トイズ)
撮影監督:五十嵐慎一(スタジオトゥインクル)
3DCG監督:中野哲也(GEMBA)、髙橋慎一郎(STUDIOカチューシャ)
編集:小島俊彦(岡安プロモーション)
考証:鈴木貴昭
音響監督:横田知加子
音響制作:HALF H•P STUDIO
音楽:川井憲次
制作:シンエイ動画×冨嶽
配給:東映
©武田一義・白泉社/2025「ペリリュー -楽園のゲルニカ-」製作委員会
公式サイト:https://peleliu-movie.jp

最終更新日
2025-08-05 13:55:02
提供
キネマ旬報(引用元

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