名匠オリヴィエ・アサイヤス監督が、パンデミックによりすべてが止まった日々の中で人生を見つめ直していく2組のカップルを描き、第74回ベルリン国際映画祭コンペティション部門に出品された「季節はこのまま」が、5月9日(金)よりBunkamuraル・シネマ 渋谷宮下ほか全国で順次公開される。ポスタービジュアルが到着した。
新型コロナウイルスのパンデミックにより外出が制限された2020年の春。映画監督の兄・ポールと音楽ジャーナリストの弟・エティエンヌは、それぞれ交際を始めたばかりのモルガンおよびキャロルと共に、彼らが育った郊外の家で過ごすことに。懐かしい風景、新たな生活様式への戸惑い、世界から切り離された感覚、同居して初めて知る互いのこと……。止まってしまった時間の中で、ポールたちは不安を抱えながらもゆっくりと、確かにそこにある光、愛と人生の新たな側面を見つけていく--。
アサイヤスが実際に子ども時代とロックダウン期間を過ごした両親の家で撮影するなど、実体験を多分に含み「これまでの作品の中で最もパーソナルで親密」に仕上がったという本作。キャストには、アサイヤスと3度目のタッグとなるヴァンサン・マケーニュ、監督の近作に欠かせないノラ・アムザウィ、舞台でも活躍するミシャ・レスコー、伝説的モデル/デザイナーのイネス・ド・ラ・フレサンジュの娘でありディオールのモデルとしても活躍する新星ナイン・ドゥルソを迎えた。撮影のエリック・ゴーティエ(「そして僕は恋をする」「ポーラX」「新世紀ロマンティクス」)、編集のマリオン・モニエ(「サマーフィーリング」「それでも私は生きていく」)らスタッフも充実。
さらにアサイヤスは、制作のきっかけが敬愛する画家デイヴィッド・ホックニーの言葉だったことを明かし、「ホックニーがロックダウン中にiPadで、本作の舞台と同じノルマンディーの風景を描いたように、自分はこの映画『季節はこのまま』を撮ったのだ」と述べている。心に触れるロマンス・コメディに注目したい。
©Carole Bethuel
「季節はこのまま」
監督・脚本:オリヴィエ・アサイヤス
撮影:エリック・ゴーティエ
編集:マリオン・モニエ
出演:ヴァンサン・マケーニュ、ミシャ・レスコー、ナイン・ドゥルソ、ノラ・アムザウィ
2024年/フランス/105分/1.85:1/5.1ch
原題:Hors du temps 英題:Suspended Time 字幕翻訳:手束紀子
配給:Bunkamura 画像クレジット:©Carole Bethuel
公式サイト:https://kisetsufilm.com