地球上でのこんなささやかで短い生涯をどう生きるのか?イルディコー・エニェディ監督が語る『ストーリー・オブ・マイ・ワイフ』

地球上でのこんなささやかで短い生涯をどう生きるのか?イルディコー・エニェディ監督が語る『ストーリー・オブ・マイ・ワイフ』

ハンガリーの鬼才=イルディコー・エニェディ監督×『アデル、ブルーは熱い色』のレア・セドゥ主演最新作『ストーリー・オブ・マイ・ワイフ』 が、8月12日(金)より新宿ピカデリー、シネスイッチ銀座、ユーロスペースほか全国公開ほか全国公開される。
この度、イルディコー・エニェディ監督のインタビューが解禁となった。

あなたに会った日から、私は愛を求めた。
あなたと別れた日から、私は愛を知った。

長編デビュー作『私の20世紀』(89)で、第42回カンヌ国際映画祭(89)にてカメラ・ドールを受賞、その後『心と体と』(18)で第67回ベルリン国際映画祭金熊賞(17)を受賞したハンガリーの鬼才=イルディコー・エニェディ監督最新作。
主演は、『アデル、ブルーは熱い色』(13)でカンヌ国際映画祭史上初めて主演女優としてパルムドールを受賞、『007/ノー・タイム・トゥ・ダイ』(21)や『フレンチ・ディスパッチ ザ・リバティ、カンザス・イヴニング・サン別冊』(21)の好演も記憶に残るレア・セドゥ。共演には『グッバイ・ゴダール!』(17)や『SAINT LAURENT サンローラン』(14)のルイ・ガレル。第74回カンヌ国際映画祭(21)コンペティション部門出品作。

物語はマルタ共和国のカフェで、船長のヤコブが友人と「最初に入ってきた女性と結婚する」と賭けたことから始まる大人のラブロマンス。1920年代の豪華賢覧な衣装と美しい風景は、レア・セドゥの小悪魔的な魅力を引き出している。
愛と嫉妬、騙し合い…。何が本当で何が嘘なのか。愛だけが真実なのか。今夏、21世紀を代表する心揺さぶる恋愛映画が誕生した。

この度、イルディコー・エニェディ監督のインタビューが解禁となった。

ミラン・フストの小説を映画にしたいと思ったきっかけについて、「私は今までオリジナルの脚本を書いていました。文学作品を映画化するのはこれが初めてです。この本は夫婦に関するものですが、彼はこの大きな問い=すなわち“地球上でのこんなささやかで短い生涯をどう生きるのか?”について語っており、この問いをフランス人の女性である妻を理解しようとした貨物船船長の視点から深掘りしていきます。実のところ、彼女を通して人生を理解したいだけなのです。」と、この物語は貨物船長のヤコブの視点のみで語られていると明かす。
ヤコブの賭けにより出会ってすぐに結婚したという、一瞬で男性を虜にするという小悪魔的なリジーを演じたレア・セドゥについては、「生活態度、人生へのアプローチに取り組むことで、レアがリジーを単に演じるのではなく、秘密や美しい不規則性を抱えた実在の人物としてリジーになりきってもらえるための余地を残そうとしました。私たちは性分として常に結論を求めます。シーンが終わるたびに、私たちは本能的に“ああ、彼女はこんな事を企んでるな”と考えます。レアは観客のこの確信を揺るがし、他の手がかりをほのめかすことができる女優です。」と語っている。
そして、本作は原作になかった7つの章立になっている。その意図については「原作は、心象風景を表す長大でとりとめのないモノローグ、自己分析と反省を連ねたものでした。私がストーリーラインを形作ったとき、ヤコブにとって何度も自分の失敗を次こそは正しいアプローチを選択するという、思考回路の道筋をつくりました。彼は自分の認識を『再起動』します。自分の周りで何が起こっているかを把握したいと躍起になり、主導権を取り戻したいと思っています。これらの章の見出しは、観客が落ち着いた瞬間、彼/彼女が経験したことを評価する瞬間、リジーとヤコブの曲がりくねった物語の中で新しい冒険の準備をするタイミングとして機能するように考えました。」と話している。

-------------------------------------
(C)2021 Inforg-M&M Film - Komplizen Film - Palosanto Films - Pyramide Productions - RAI Cinema - ARTE France Cinema - WDR/Arte

最終更新日
2022-07-15 12:00:00
提供
映画の時間編集部

広告を非表示にするには