第73回ヴェネチア国際映画祭、第89回アカデミー賞、第74回ゴールデン・グローブ賞などで賞レースを競った『ジャッキー/ファーストレディ 最後の使命』のパブロ・ラライン監督が贈る衝撃の最新作『エマ、愛の罠』が、10月2日(金)より全国公開。
本作の魅力的ポイントはたくさんあり、中でもレゲトンとファッションには注目してほしい。音楽とファッションはいつの時代も密接に関係している。例えば、音楽の新時代を築いたビートルズを象徴するマッシュヘアにモッズコートなどの「モッズファッション」、ジミ・ヘンドリックスの「ヒッピーファッション」、セックス・ピストルズの〈ヴィヴィアン・ウエストウッド〉、キャロルの「革ジャン」、奇抜なテーラードスタイル、メタリックスキニージーンズ、レオパード柄やタッセル付きスカーフを身にまとうグラムロックの代表と言えばやはりデイヴィッド・ボウイ、Snoop.DogやJay-z、Eminemなどヒップホップ系のアーティストが流行っている時には、B系、ストリート系のファッション、そしてレディ・ガガやストリートR&Bスタイルが話題沸騰中のシンガーのティナーシェなど多くのミュージシャン、セレブに人気の、従来のノームコアやスポーツミックスよりも、よりスポーツテイストが強いことが特徴の「アスレジャー」などなど、時代が変わればファッションも変遷し、音楽シーンの影響を色濃く感じさせるアイテムがトレンドになってきた。
レゲトンは今、世界の音楽シーンを席巻している。比較すると日本ではあまりなじみがないかも知れないが、Spotifyなどのチャートに常にランクインしているレゲトンを、本作ではふんだんに盛り込み、レゲトンのリズムに乗せて、主人公のエマや彼女を取り巻く人々のエモーショナルなダンスは見応え十分。さらにストリートで芽生えたカルチャーの一部として登場人物それぞれが着こなすファッションは、どこかダサそうでいて、実はとってもクール!!
「エマのファッションは彼女しか着こなせない個性的なアスレジャー。そのいでたちと、破綻していそうででも妙に説得力のある彼女の発言が絶妙にシンクロする。炎のような思いを秘めて、大胆な「愛の罠」を冷静沈着に仕掛けるエマの姿を完璧にフォローするニコラス・ジャーの音楽も素晴らしい。」と青野賢一氏(ビームス クリエイティブディレクター)が本作をファッションと音楽についてコメントを寄せてくれたように、本作の音楽とファッションが生みだす相乗効果も感じてほしい。
魂の解放を象徴するエモーショナルなレゲトンダンス、 挑発的な映像美、大胆にして綿密な美しきエマが、あらゆる観客を欺いて仕掛ける“愛の罠”。ラライン監督が描く新時代のヒロイン・エマの衝撃をご覧ください。
(C) Fabula, Santiago de Chile, 2019