「こだわった映像美、言葉ではなく映像で語る映画が撮りたかった」映像ディレクター土屋貴史が語る『花と雨』

「こだわった映像美、言葉ではなく映像で語る映画が撮りたかった」映像ディレクター土屋貴史が語る『花と雨』

日本のHip Hop界で歴史的名盤と言われるSEEDAのアルバム「花と雨」を原案とし、新進俳優、笠松将が主演を務める映画『花と雨』が、2020年1月17日(金)よりヒューマントラストシネマ渋谷 他、全国公開!

<ミュージック・クリップ、CMで数々の受賞歴のある映像ディレクターであり長編初監督の土屋貴史が話題になっている映像美のこわだりを語る。>
長編映画の初監督について「いつか長編を撮りたいと思って、いろいろアイデアは考えてきましたけど、なかなか実現までもっていくのは大変だった。」と語る。「『花と雨』は映画好きに観てほしいです。正直言ってあまり一般のニーズに合わせて映画を作ることに意味があると思えないんですよね。どうせ超大変なんだったら、好きなものを好きなように作るしかないなって思った。」と笑顔を見せる。
「自分は説明しすぎる作品が苦手で、今回結構突き放した描写もできると思ったんですね。この作品はラップの世界を描いた作品なわけですけど、ラップってそもそも言葉だから、それ以上あまり言葉を付け足しても意味がないと思って。できるだけ言葉ではなく、映像で語ることを意識して取り組みました。だから、脚本にあったのに、最終的に削ぎ落とした台詞やシーンもかなりありましたね。」

映像美が素晴らしいと話題の本作。
「言葉のみに頼ることなく、映像全体で体験として登場人物の感情の揺らぎを表現しようとしているので、映像が美しいという反応は単純に嬉しいです。色の華やかさから、ミュージック・ビデオ的と捉えられる方もいるようですが、常に感情と結びついた画面設計になっています。フォーカスが合っていない部分にこそ空気や気配を宿らせられるので、ボケ味が独特で、奥行きの表現がしやすいアナモルフィックレンズを使うことによってパッケージしています。また色彩のコントラストも重要でした。常に暗部に青味を帯びた色を使うことによって映画全体での色のトーン、雨の湿気、を絶やさないようにしています。東京の街の光や影、が印象に残るようになっているかと思います。」と、こだわった点を話した。

『花と雨』
2020年1月17日(金)、ヒューマントラストシネマ渋谷 他、全国公開

(C)2019「花と雨」製作委員会 

最終更新日
2019-11-28 12:00:00
提供
映画の時間編集部

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