『潜水服は蝶の夢を見る』(07)のジュリアン・シュナーベル監督最新作『永遠の門 ゴッホの見た未来』(原題:At Eternity’s Gate)が11月8日(金)より全国公開。
シュナーベル監督に「この役は、彼しか考えられなかった」と言わしめた主人公フィンセント・ファン・ゴッホを演じたウィレム・デフォーは、本作で第75回ヴェネチア国際映画祭で最優秀男優賞に輝き、さらにアカデミー賞主演男優賞に初ノミネートを果たして大変な注目を集めました。
本作が描くゴッホは世の中で認められず、近しい芸術家たちとも真っ当な人間関係を築けず、常に孤独の中に生きます。そんな彼が唯一才能を認め合い、心の内をさらけ出すことのできたポール・ゴーギャンとの出会いと、共同生活の破綻。そして、いまだ多くの謎が残る死――。生きているうちに誰にも理解されなくとも、自分が見た<世界の美しさ>を信じ、筆を握り続けたゴッホ。不器用なまでに芸術と向き合った孤高の画家が、自らの人生を通して何を見つめていたのかを、『潜水服は蝶の夢を見る』で話題を呼んだ鬼才監督ジュリアン・シュナーベルが渾身の力で描いた圧倒的映像美で贈る、珠玉の感動作です。
この度本作より、本編映像が解禁。まだ見ぬ光を求めて辿り着いた南フランス・アルルで、心酔するゴーギャンの到着を待ちわびていたゴッホ。今回解禁された映像では、ゴーギャンがようやくアルルに到着し、久々の再会を果たしたゴッホとゴーギャン、2人の様子が描かれています。地元の人ともトラブルが続き、孤独を感じていたゴッホは、「ずっと君を待ってた」と、ゴーギャンをすがるような眼で見つめ、思いがけず笑顔がこぼれ落ちます。そんなゴッホにゴーギャンは、ゴッホの弟・テオと「生活費の引き換えに絵を送る」という約束があることを明かし、再会の喜びもそっちのけで、すぐさま共にテーブルを囲んでいたジヌー夫人に絵のモデルを頼みます。ゴッホのゴーギャンへの思いに比べ、ゴーギャンのそれはそこまで情熱的なようには見えず、多くの映画でも、「嫌な奴」、「ゴッホを一方的に無下にした」と描かれるゴーギャンですが、この映画では、そのゴッホとゴーギャンの関係に関しても新たな説を唱えます。シュナーベル監督が「ゴッホにとってはゴーギャンがどう考えていたかが大事だったからね。そしてゴーギャンもまたゴッホのことを気にかけていたというのが事実なんだ。」と語る、この2人の間に流れる、美しく、情熱的な関係は劇場で是非お確かめください。
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