P.N.「めい」さんからの投稿
- 評価
- ★★★★☆
- 投稿日
- 2025-05-24
とにかく中国は広い、デカいと実感しました。冒頭のどこまでも広がる茶畑の風景、その深い緑の美しいこと!
そこで働くのは主人公の母をはじめとする地方からやってきた季節労働者の女性。なんでもここは烏龍茶の名産地、茶摘みは手作業、超アナログ、でも茶葉を傷つけて
は名産の名がすたる。ここに集まる女性は狭いアパートにぎゅうぎゅうに押し込められて暮らしていてその様子は昭和30年代。彼女たちがケンカしたり仲直りしたりして暮らす様子を見て名作ドラマ「夢千代日記」を思い出した。
というわけで60年代の話と思っていたら、中盤以降、舞台は地震が起きたらポキッと折れそうな高層ビルが立ち並ぶ大都会へ。スマホもガンガン出てきて現代中国。
ラスト、もう一度鳥瞰ショットとなり、実は茶畑とビル群が隣合わせであったことを知り愕然としました。まったく異世界と思っていたら(中国的には)同じエリアなんですね。もちろん日本とはスケールが違うのでむこうとはゼロひとつ違う距離感なのかな、と思いました。日本の場合、八王子が田舎といえど、新宿や渋谷は通勤通学圏内でそこまでのカルチャーギャップ、格差はないと思うのですが。中国のデカさを感じた映画でした。