P.N.「pinewood」さんからの投稿
- 評価
- ★★★★★
- 投稿日
- 2024-10-25
NHKラジオ子育て深夜便の食と酒の曲アラカルトで流れたのは石川さゆりのウイスキーはお好きでしょのソング。本篇小さな居酒屋の女将の役処だったのが一際,印象的
ぱーふぇくとでいず
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NHKラジオ子育て深夜便の食と酒の曲アラカルトで流れたのは石川さゆりのウイスキーはお好きでしょのソング。本篇小さな居酒屋の女将の役処だったのが一際,印象的
紺野美沙子ナビゲートに依るNHKラジオFM音楽遊覧飛行の映画音楽特集でも取り上げられた本篇,朝日のあたる家,ドッグデイズ,パーフェクト・デイズ等映画サウンドで甦って来る監督ヴィム・ヴェンダースワールド。メロドラマの典型にも想えて
俳諧コラムを読んで居たら本篇の世界が俳句の日常詠と通じるとか。公式ホームページのヴィム・ヴェンダース監督は禅僧見たい出し短詩の詩人或いは小津安二郎監督が日記に短詩を綴っていた如き境地なのかも
NHKラジオ深夜便明日への言葉は本篇ケイコ役の麻生祐未,映画デビュー作あいつとララバイの苦労話,アメリカ留学生体験や長崎での幼年期に外国船を迎える合唱団に居た経験等何時も自分の存在を見詰めフレッシュな気持ちで新境地にチャレンジして
📷本篇の公園での木漏れ日を浴びての一時の寛ぎのシーンは最高な気分=パーフェクト・デイズ何だなあ。写真をパチリとね
フィンランドのアキ・カウリスマキ監督作品枯れ葉が本篇に通じる或いは本篇以上だと評判なので是非観て見たいものだと想う
ヴィム・ヴェンダースさんにとっては「ベルリン・天使の詩」の、役所広司さんにとっては「うなぎ」のリメイクのような映画。
ただ本作では、天使というファンタジーも、妻の浮気・妻の殺害というサスペンスも用いていない。簡素なルーティンの中で生きる無口な人を描くこと・演じることで、むしろ人間の心がダイナミックに動く・動いている様(move)を、より高い純度で表現されている。至極の映画(perfect movie)。
心の動きに真摯に向き合って生きることの尊さを、省みさせていただいた。
キネマ旬報のヴィム・ヴェンダース監督と主演役所広司の対談の中で監督は映画作品を理想の追求モデルとしている。毎朝の目覚め時にザッザッと云う箒で道路を清掃して掃き清めて居る現実の環境音をドキュメンタリー映画見たいに或いは夢心地のように捉える印象的なシーンが作品冒頭に在り
🎞本篇を観た感想などを映画監督小栗康平が映画の自由と云う一文で述べて居る。映画監督ならではの鋭い思索で在って考えさせられる。映画観賞の受容側の心持ちと映画創作者としての矜持も其処に加わった。ラストシーンに就いての感動の有無,シーンの代替可能性を廻る処など興味津津
東京・人情の詩
と言うニュアンスだと、より、映画の世界が、広がるでしょう?
あの俳優が実は、と言う、
飛躍した設定は、役所さんは、日本人として日本で確立した俳優でありながら、国際的に活躍する俳優なので、適任だし、このタイミングでしか、実現しなかった。
東京のトイレに関するキャンペーンもあり、海外では、トイレが綺麗すぎてと、あるかも知れませんが、このタイミングを逃しては、実現しなかった作品。
人情が廃れつつある東京、その面影を懐かしみつつ、展開する作品。
俳優が、実は、天使であったり、するように、実は、身近な人間、それは、あなたのことでもあるが、実は、神仏の自分を忘れた存在。
トイレと言うのは、人間性が表れる場所。
トイレを汚い、汚して使用するあなたは、それなりの人間でしかないと言う鏡でもある。
確かに本篇を観た感想には賛否両論がある,映画通の知り合いの評価は低く刺さら無いと。ホームレスの田中泯こそが翳の主役かも知れないが。二週間足らずで撮影したPRドキュラマともオリエンタルなミスマッチだとも色んな見方が出来る。本篇をモノクロにして夢のシーンがカラーだったらとか,ポン・ジュノの映画パラサイトの地下室のトイレの悪夢のリアリティが欲しいとか注文は幾らでも就けられるだろうが
感動とは違う。
何かを伝えるでもない。
人の内にある、言語化出来ないものを、いろいろな手法で表現しようとした、70年80年代のラブアンドピースが現代社会とのミスマッチどころか、妙に心に刺さる取合わせとして、写されています。
文学、音楽、写実、そして禅の予備知識があれば、ところどころに出てくる平山の言葉ではない、顔のアップに語られています。
本篇を観た後で小津安二郎監督に就いての書籍等を読むと完全なる1日とは禅的な境地何だなあと想えて来るんだ!或る英文学者が晩年に日本の禅に開眼した如くヴィム・ヴェンダース監督の視座は小津ワールドを通じて無の境地に至ると云う意味合いで本篇は正にロード・ムービーだろうかと
観て良かった。ずっと観ていられる映画だった。謎や疑問点が残るシーンが多々あったし、よくわからないモノクロの夢?の映像とかもあったけど、変に明らかにせず流した感じもイイ。なんでもかんでも「伏線回収」「問題解決」にこだわる風潮もあるが~別に実際社会ではそのようにならないコトが多いし、なんともなしに流したのがよりリアルさを高めたと思う。
あと私的に最高に良かったと思うのが、最後の最後まで大きな事件事故、大どんでん返し等々が全く無かったコトである。もし、そのような激的変化がこの手の映画で後半待受けているようだったら、ありきたりのつまらないストーリーだと逆に思ってしまったかもしれない。その恐れていたコトが最後の最後まで無かった。役所広司の演技も含め、まさにパーフェクト!
トイレ清掃員の中年男の日常生活の映画なら金返せレベルやけど、これはもう一度じっくり観たくなる映画です。役所広司さんやから成立した作品ですね。ほんま、よかった。辛口批評する知人が「これ、ええで」と言ったのがわかりました。いきなりピースはきついでしょう、カセットテープが高値で売れるとは知りませんでした。
ラジオから石川さゆりの能登半島の演歌が流れて来て想い出したー。居酒屋の女将役と云うポイントを彼女が演じていたことを
木洩れ日のポエムや東京TOILETプロジェクトの経緯などはSwitch誌の本篇特集号に
又グッドな音楽と共に秘められた○×ゲームのユーモアのセンス等の監督ヴィム・ヴェンダース遊びごころも愉しめるんだなあ
※このクチコミはネタバレを含みます。 [クリックで本文表示]
西洋では、「雑用は知恵の揺りかご」と言ったりします。
楽して得たものは、砂上の楼閣。
日本人なら、頷ける作品であるが、もはや、日本人の情緒的面影しかみて取れない日本人こそ、哀しい存在なのかもしれない?
日々、日常、目の前の事をたんたんとこなして行く。
それは、前日と同じなようで、同じではない。
悟りを求め、牛を追った人間は、悟りを得たが、やがて、再び、町中へ出向いて行く。
彼は、見た目には何も変わらないが、彼は、以前の彼ではなく、この世の中の存在でもないが、ただ、たんたんと、日常を生きている。
彼は、俗世間に生きているが、もはや、この世界に、生きていない。
正に、パーフェクトな日々に生きているのだ。
いっさいがっさい、すべてが無、なぜ、塵を払う必要があろうか?
すべてが無であり、無とはあらゆるすべてを含む無尽蔵。神は神の中に世界を創造したのだから、思いっきり、人生を遊び楽しむのが、悟りを得た者の務めである。人間、務めている時が、最善ですある。
知り合いが本篇を観て来てドイツ人,詰まり監督ヴィム・ヴェンダースに日本のこころを教わったと云う,ルーティンな日常生活の中の真の幸福とは?人生を考えさせられる造りは,ジョアンナ・メッジョルノの主演した男性商業カメラマンとの心の交流を描いたMysteryシネマとも共通するかも