オレンジと太陽 作品情報
おれんじとたいよう
イギリス、ノッティンガム。1986年。ソーシャルワーカーのマーガレット・ハンフリーズ(エミリー・ワトソン)は、ある夜、見も知らぬ女性シャーロットから「自分が誰なのかを知りたい」と訴えられる。シャーロットはノッティンガムの児童養護施設にいた4歳の時に、数百人の子どもたちと一緒に船に乗せられ、オーストラリアに送られたという。最初はその話を信じられなかったマーガレットだが、さらに別の女性ニッキーからも興味深い話を聞く。数年前届いた“多分、僕はあなたの弟です”と伝える手紙。彼女の弟ジャック(ヒューゴ・ウィーヴィング)も、シャーロットと同じようにオーストラリアへ連れて行かれ、姉の居所をようやく探し出して手紙を送ってきたのだ。それをきっかけにマーガレットは調査を開始。すると、死んだと聞かされていたシャーロットの母がまだ生きている事実を発見。しかも、シャーロットの母は、娘はイギリスの養父母にもらわれたと信じていて、オーストラリアに送られたことなどまったく知らなかった。ジャックに会いにオーストラリアへ向かったマーガレットは、そこにジャックやシャーロットと同じ境遇の人たちが大勢いることを知る。彼らはオーストラリアに到着すると、過酷な環境で働かされたり、虐待されたり、苦しい人生を歩んでいて、自分が誰なのか、母親がまだ生きているのかを知りたがった。マーガレットは、イギリスとオーストラリアを往復し、彼らの家族を捜し出す活動を始める。オーストラリア。マーガレットのもとには、沢山の人が相談に訪れ、長蛇の列ができた。最初の相談者に付き添って来た男性レン(デイヴィッド・ウェンハム)は、「あんたに何ができる」とマーガレットに突っかかるが、実は彼も児童移民で心の底では母親を見つけたがっていた。やがて、マーガレットの活動はマスコミの注目を集めはじめ、イギリスが子供たちを植民地に送った<児童移民>が、政府の政策によって行われていた事も明らかになる。そして彼女の調査は、しだいに政府レベルの大きな組織をも揺らし始めていった……。
「オレンジと太陽」の解説
英国最大のスキャンダルともいわれる“児童移民”の事実を明らかにしたイギリスのソーシャルワーカー、マーガレット・ハンフリーズの物語。監督は、ケン・ローチ監督を父に持ち、本作が長編映画デビューとなるジム・ローチ。出演は「脳内ニューヨーク」のエミリー・ワトソン、「パブリック・エネミーズ」のデイヴィッド・ウェンハム、「キャプテン・アメリカ ザ・ファースト・アベンジャー」のヒューゴ・ウィーヴィング。
英国政府による“児童移民”を題材にした社会派ドラマ。ソーシャルワーカーのマーガレットは、ある女性から素性を調べて欲しいと頼まれる。やがて彼女は、政府が施設に預けられた子供たちをオーストラリアに強制移住させていた事実を知る。
公開日・キャスト、その他基本情報
公開日 | 2012年4月14日 |
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キャスト |
監督:ジム・ローチ
原作:マーガレット・ハンフリーズ 出演:エミリー・ワトソン デヴィッド・ウェンハム ヒューゴ・ウィーヴィング リチャード・ディレイン ロレイン・アシュボーン |
配給 | ムヴィオラ |
制作国 | イギリス(2010) |
上映時間 | 106分 |
(C) Sixteen Midlands(Oranges)Ltd / See-Saw (Oranges)Pty Ltd / See-Saw Films Pty Ltd / Screen Australia / Screen NSW / South Australian Film Corporation 2010
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ユーザーレビュー
総合評価:4点★★★★☆、1件の投稿があります。
P.N.「オレンジと太陽」さんからの投稿
- 評価
- ★★★★☆
- 投稿日
- 2012-05-31
イギリスからオーストラリアへの児童移民の実態は 救いがたい 児童虐待が…政府も関係する実話であった。地味な映画だと思うが、こんな事があったのだという事実を知ることの大切さと、酷い思いをしながら大人になった子供たちのルーツや母親への思い。責任者となった夫婦の、家族の愛情を感じ、這い上がってきた人が 心を開いた時の感動を観てほしい。