ブンミおじさんの森 作品情報

ぶんみおじさんのもり

タイ東北部のある村に、腎臓の病を患うブンミ(タナパット・サーイセイマー)、19年前に死んだブンミの妻の妹ジェン(ジェンチラー・ポンパス)とトン(サックダー・ケァウブアディー)がやってくる。ブンミは家で、使用人ジャーイの手伝いで腹膜透析をする。ブンミとジェン、トンが夕食を囲んでいると、ブンミの妻フエイ(ナッタカーン・アパイウォン)が現われる。さらに、数年前に行方不明になったブンミの息子ブンソンの声がする。ブンソンは森で撮影した写真に不思議な生物が写っているのを見つけ、それをつきとめるため森に入っていった。それは狼の精霊で、彼も猿の精霊となって妻をめとり、メコン川の北に移っていった。ブンミは妻と息子に、フエイの願いで養蜂場を作った農場や、フエイの葬式の写真を見せる。ブンミはジェンに、農場を継ぐよう頼む。農場暮らしの経験のないジェンは渋るが、ブンミは死んだ後も助けに来るから心配いらないと言う。翌日、ブンミはジェンを養蜂場に連れていく。ジェンは足を引きずっている。2人は小屋で休み、ブンミは腹膜透析をする。ブンミは自分の病気を、共産兵や農場の虫を殺したカルマだと言う。ジェンの父も共産兵を殺したが、人を狩りに行った森で動物を狩り、動物の言葉がわかるようになるまで森にいたが、幽霊にはならなかった。ブンミに最期のときが訪れる。ブンミはジェンに遺品を渡し、フエイ、ジェン、トンとともに森の洞窟に入る。ブンミは夢で見た未来の話をする。独裁者が支配する未来の都市では、過去の人々を消し去っていた。その話が終わると、ブンミは静かに目を閉じる。タイの風習にならって、トンは僧門に入る。ブンミの葬式の夜、寺で眠っていたトンは不思議な音を聞く。怖くなったトンは街のホテルにいるジェンとルンを訪ねる。トンは普段着に着替え、ジェンを食事に誘う。部屋を出ようとしたトンが振り返ると、ベッドの上に3人で横になり、テレビを見ている自分たちが見えた。

「ブンミおじさんの森」の解説

タイの農村を舞台に、死期の迫った男が経験する死者や精霊との交流や独特の生死観を、ユーモアを交えて描いたファンタジー。監督は、「トロピカル・マラディ」でカンヌ国際映画祭審査員賞を受賞したアピチャッポン・ウィーラセタクン。第63回カンヌ国際映画祭に正式出品され、タイ映画初のパルムドールを獲得した。

公開日・キャスト、その他基本情報

公開日 2011年3月5日
キャスト 監督アピチャッポン・ウィーラセタクン
出演タナパット・サーイセイマー ジェンチラー・ポンパス サックダー・ケァウブアディー ナッタカーン・アパイウォン
配給 ムヴィオラ
制作国 イギリス タイ フランス ドイツ スペイン(2010)
上映時間 114分

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ユーザーレビュー

総合評価:5点★★★★★、5件の投稿があります。

P.N.「pinewood」さんからの投稿

評価
★★★★★
投稿日
2022-02-15

本篇同様にスピリチュアルなファンタジーで魅せるのが狼少年の出自と母親を廻るフランス・ブラジル映画〈狼チャイルド〉。アンリ・ルソーの絵画見たいに美しいシーンが続く

最終更新日:2024-11-06 17:05:40

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