こまどり姉妹がやって来る ヤァ!ヤァ!ヤァ! 作品情報

こまどりしまいがやってくるやぁやぁやぁ

71歳を迎えた今も、日々こまどり姉妹は日本のどこかのステージで熱唱している。彼女たちとともに戦後を生き抜いてきた観客は歌に酔い、貧乏話に笑い転げ、最後は1人残らず涙を流す。ユーモラスな語り口で人生を語り、観客に笑いと涙と感動を与えて続けているのだ。釧路の貧しい家に生まれた双子の姉妹、長内栄子と敏子が歌い始めたのは12歳の頃。決して歌が好きだったわけではない。家々を訪れて歌う“門付け“として日銭を稼ぐことが目的で、歌は生活のための手段に過ぎなかった。やがて、”門付け“よりも”流し“の方が稼げると聞いた一家は、上京して山谷に移り住む。浅草で流しを始めた姉妹だったが、同業者の嫌がらせに会ったり、廃人寸前のヒロポン中毒者に怖い思いをしたりと、辛い生活を経て、やがてお座敷で歌うようになる。そして訪れた芸能界入りのチャンス。21歳の時、”浅草姉妹“でデビューした2人はたちまち人気者となる。”三味線姉妹“や”ソーラン渡り鳥“など、次々に新曲を発表。紅白歌合戦や数多くの映画にも出演する。だが、その幸せは長くは続かなかった。妹の敏子が熱狂的なファンにステージ上で刺され、重傷を負うという事件が起きたのだ。懸命のリハビリを経て回復を見たものの、次はガンに冒されていることが判明。闘病生活を余儀なくされたところに、両親が立て続けに亡くなるという不幸に見舞われる。姉の栄子も、妹の介護のため、子供まで授かりながら恋人と別れざるを得なかった。再びどん底の生活を送ることとなった姉妹。だが、敏子は奇跡的にガンを克服して再起を果たす。1983年に再出発した2人は、幾多の困難を乗り越え、デビュー50周年を迎えた現在も全国を飛び回り、華麗な歌謡ショーを繰り広げている。昨年には、その功績が讃えられて、”日本レコード大賞功労賞“を受賞した。

「こまどり姉妹がやって来る ヤァ!ヤァ!ヤァ!」の解説

貧しい暮らしからスターとなり、71歳の今も全国を回って歌い続ける双子の歌手、こまどり姉妹。2005年から3年に渡って彼女たちに密着取材し、数々の苦難を乗り越え、戦後を生き抜いてきたその人生に迫るドキュメンタリー。監督はオムニバス作品「歌謡曲だよ、人生は」の中の一編「ラブユー東京」を手掛けた片岡英子。

公開日・キャスト、その他基本情報

公開日 2009年10月31日
キャスト 監督片岡英子
出演長内栄子 長内敏子
配給 アルタミラピクチャーズ
制作国 日本(2009)
上映時間 71分

ユーザーレビュー

総合評価:5点★★★★★、1件の投稿があります。

P.N.「シーザー」さんからの投稿

評価
★★★★★
投稿日
2010-06-27

『こまどり姉妹がやって来る ヤア!ヤア!ヤア!』観ました。数々の壮絶な苦労話を軽妙なトークと三味線の明るいド演歌で昇華させ、心地よく、またじーんときました。場内は涙する人、スクリーンに合わせて口ずさむ人、うんうん頷く人など、他の映画では見られない一体感がありました。全国で2館しかしてないそうですが、これはいい映画なのでぜひもっと拡大上映して多くの人に観て欲しいです。

最終更新日:2022-07-26 11:03:33

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