HERO THE ONLY PERSON IN THIS UNHAPPY WORLD 作品情報

研究員『龍崎仁』により、組織は『奥山純太』という進化した人類のサンプルを作り出すことに成功する。しかし、前進したかに見えた計画は期待通りの進行を見せず、組織は仁に不信感を持ち始める。組織の意思決定者でもある『アムニージアック』は、仁の創造したデータを基に、彼らの主導による実験を行い、進化した人類を生み出そうとするが……。『何のために生きて、何のために死ぬのか…』─奥山純太は組織でも異端とされる研究員、龍崎仁の改造を受け、善悪の感情が無い新人類として生まれ変わり、組織の最末端で、『怪人』と呼ばれる廃棄された実験体を処分する仕事に従事していた。世間ではそれを『怪人事件』とし、怪人を倒す謎の『HERO』の出現が報じられる。憎悪の無い、しかし空虚な毎日を送る純太。ある日、彼は組織から派遣された水越鈴という名の少女と共に、ある男の監視を指示される。その男は不幸の泥沼にはまりながら、愛する者を抱え、善と悪、希望と絶望、生と死の狭間に揺れる、心優しい一人の父親であった。彼を新人類とすべく暗躍する組織の思惑の中で、純太は一体、何を見、何を感じるのか。