福の神サザエさん一家 作品情報
ふくのかみさざえさんいっか
東邦商事に勤めるフグ田君が次期の人事異動で課長に昇進するかも知れないと噂がたったので母親舟子の助言で、サザエさんは夫の出世のためとばかり花村邸へ出かけた。応接間で夫人を待つ間、イタズラ坊やのタカシ君の相手をしたサザエさんをみて、花村夫人はすっかり彼女を気に入り自分が副会長をしている児童福祉会にサザエさんを推せんした。一方、京都から東京へ移住してきたエプロンおばさんは貸本屋を開業したが、サザエさんが子供相手には無料でと、開放したため収入がないという有様である。そこへ訪ねて来たのが山中老人。これまで仲人を六百五十組をしてきたという話にエプロンおばさんはびっくり。彼女もまた六百五十組の仲人を誇っているだけに、二人は六百五十一組めをめざして競争となった。それに刺激されてサザエさんは、山中老人の孫娘のみゆきさんと、エプロンおばさんの息子一郎君を強引に家に引張ってきて見合をさせることに成功した。若い二人はすっかり意気投合、電撃的に婚約を発表した。これには山中老人とエプロンおばさんもあいた口がふさがらない。こうして、社会福祉や仲人役に専念するサザエさんに、いまや忘れられた形のフグ田君は、人事異動で課長昇進の夢が消えると同僚の雲丹、梶木、鯖江たちとウップンばらしの酒宴をあげて帰宅する有様だった。それを知ってサザエさんも、妻はやはり家庭が大事と主婦の立場に精を出すことにした。さて、今日は敷金一郎と山中みゆきの結婚式。仲人役のサザエさんは、フグ田君がいつまでたっても現われないので気が気ではない。一方、フグ田君はその頃花村専務に呼ばれて、部長待遇で傍系会社へ栄転する話を聞かされて大喜びだ。会場へかけつけたフグ田君から朗報を聞いて二重の喜びにひたるサザエさんは、無事に仲人役の大役を果たすと、一同の拍手に送られて御自慢の歌を披露したのである。
「福の神サザエさん一家」の解説
サザエさん映画製作十本記念作品。脚本笠原良三・蓮池義雄、監督・青柳信雄、撮影・西垣六郎と「サザエさんとエプロンおばさん」のスタッフ。パースペクタ立体音響。
公開日・キャスト、その他基本情報
キャスト |
監督:青柳信雄
原作:長谷川町子 出演:江利チエミ 小泉博 小串丈夫 藤原釜足 清川虹子 白田肇 猿若久美恵 森川信 三益愛子 柳家金語楼 横山道代 高田稔 藤間紫 江原達怡 白川由美 高島忠夫 浜美枝 八波むと志 南利明 由利徹 一の宮あつ子 塩沢とき 丘寵児 小沢経子 沢村いき雄 |
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配給 | 東宝 |
制作国 | 日本(1961) |
上映時間 | 90分 |
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