ひめゆりの塔(1995) 作品情報

ひめゆりのとう

那覇と首里の中間に位置する沖縄師範学校女子部と沖縄県立第一高等女学校は、別名“ひめゆりの学園”と呼ばれていた。昭和19年7月、本来ならば夏休みを実家で過ごすはずの生徒たちは激しくなる戦争に備え、皇国臣民の責務を果たすために再び学校へ招集された。まだ若い彼女たちを疎開させようという案も女教師・宮城千代子や仲宗根政文らから出るが、そんな意見が通る訳はない。傷ついた戦士たちを看護する従軍命令をうけた生徒たちは、ひめゆり学徒隊として戦地へ赴くことになった。だが、アメリカ軍との戦いは熾烈を極めるばかりで、負傷兵の数も次第に増え、彼女たちの疲れも並大抵のものではなくなっていく。戦地での簡素な卒業式を終えたひめゆり学徒隊は、4月1日、アメリカ軍の沖縄上陸に伴い、野戦病院を移動することになる。だが、生徒たちの中にもケガ人や犠牲者が出始めており、重病人は移動の足手まといになるとして、留置を余儀なくされた。足を負傷した渡久地泰子もまた、そんな一人であった。彼女は自らその場に残ることを決意し、動けぬ体のまま、いつ来るやも知れぬ死の恐怖に脅えていた。6月18日、ひめゆり学徒隊に解散命令が下った。予想以上の数のアメリカ軍兵の上陸に、軍は彼らの命の保証を放棄したのである。グループに別れて逃げ惑う生徒と先生たち。ある者は敵の毒ガスにやられ、ある者は自決し、その尊い命を失った。そして、8月15日、アメリカ軍によって命を救われた仲宗根は、やはり生き残った生徒の何人かと再会する。そこで、泰子が生きて病院に運ばれていたことを聞き、早速その病院へ駆けつけるが、泰子はひどい衰弱のために息を引きとってしまった。

「ひめゆりの塔(1995)」の解説

第二次大戦中、可憐にして逞しく生きたひめゆり部隊の少女たちの、悲しい青春を描いたドラマ。今回が4度目の映画化となる。監督は「さくら」の神山征二郎。主演は「ヤマトタケル」の沢口靖子。戦後50周年記念作品。青少年映画審議会推薦。1995年5月15日より沖縄・那覇グランドオリオンにて先行上映。

公開日・キャスト、その他基本情報

公開日 1995年5月27日
キャスト 監督神山征二郎
原作仲宗根政善 水木洋子
出演沢口靖子 永島敏行 後藤久美子 中江有里 大路恵美 今村恵子 早勢美里 酒井美紀 尾羽智加子 吉沢梨絵 佐藤友紀 伊藤美奈子 大島花子 高嶋政宏 神山繁 吉行和子 長谷川かずき 馬渕英里何 坂野友香 芦川ゆかり 滝沢幸代 磯春陽 久積絵夢 藤倉珠紀 篠原友紀 小田絵梨香 熊谷真実 大林丈史 本田博太郎 大森嘉之 平泉成 浜村純 石橋蓮司
配給 東宝
制作国 日本(1995)
上映時間 121分

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最終更新日:2022-08-27 02:00:06

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