花のお江戸の無責任 作品情報
はなのおえどのむせきにん
父親を闇打ちされた古屋助六は、仇討のために江戸へ向った。しかし相手の目印は、背中の刀傷だけという心ぼそさ。だが根っから陽性の助六は、そんなことは意に介さず「早いとこパッパッと勝負をつけて、半年ばかり楽しく江戸で遊んでこよう」と最高にゴキゲン。鈴ケ森にさしかかった助六は雲助に因縁をつけられている白井権八を「ブァーッ」と胸のすくタンカで助けだした。そこへ通りかかったのが、今売り出し中の侠客播随院長兵衛。助六と権八は、長兵衛の侠気にすっかり感激し、二人は長兵衛の家に居候することになった。ところが、長兵衛の女房おぎんは大変な女。ちょっとでも逆らおうものなら長ぎせるでポカリ。あげくに二人は、吉原で石焼芋屋をやらされるはめになった。二人は夜桜で賑わう仲の町を「イシヤキイーモー」と世にも情けない顔をして歩くのだった。そんな二人だが、ある日長兵衛の留守中に助けを求めにきた、道具屋の娘お菊を白柄組から救けだして男をあげた。長兵衛からほうびにヒマをもらった二人は勇躍して吉原にくりこんだ。助六の目ざす相手は、今を盛りのおいらん揚巻だ。そこへやってきたのが、白柄組の親分格髭の意休だ。助六は、いやがる揚巻を口説きおとそうとする意休の前で威勢のいいタンカをきり揚巻の心をつかんだ。一方権八は、幼な友達小紫を身受けしようと助六の金をゴマカシて貯めるのに大奮闘。そんなうちに助六は揚巻から意休の背中に刀傷があることを聞きだした。助六の求める仇は意休だったのだ。勇躍した助六は意休と対決、見事仇討を果した。折も折、長兵衛が白柄組との出入りで死に、助六が長兵衛の跡をつぐこととなって、目出度く仇討の幕は下りたのだった。
「花のお江戸の無責任」の解説
戸板康二の原案を「ひばり チエミ いづみ 三人よれば」の田波靖男と「天才詐欺師物語 狸の花道」の山本嘉次郎が共同で脚本化、山本嘉次郎が監督したコメディ。撮影は「地の涯に生きるもの」の遠藤精一。
公開日・キャスト、その他基本情報
| キャスト |
監督:山本嘉次郎
出演:植木等 谷啓 ハナ肇 草笛光子 団令子 池内淳子 藤山陽子 進藤英太郎 田崎潤 藤木悠 有島一郎 吉川満子 若水ヤエ子 平凡太郎 石田茂樹 北川町子 犬塚弘 安田伸 桜井センリ 石橋エータロー 田島義文 小杉義男 生方壮児 土屋詩朗 井上紀明 |
|---|---|
| 配給 | 東宝 |
| 制作国 | 日本(1964) |
| 上映時間 | 89分 |
ユーザーレビュー
総合評価:5点★★★★★、2件の投稿があります。
P.N.「pinewood」さんからの投稿
- 評価
- ★★★★★
- 投稿日
- 2025-11-07
今朝のNHKラジオ深夜便明日への言葉は早稲田大學文学部教授,児玉竜一早稲田大學演劇博物館館長インタビュー,幼年時代の歌舞伎との出逢いは本篇の戸板康二著作。同館で開催中の中国現代演劇や北大路欣也関連の展覧会のこと,歌舞伎監修もした吉田修一ミステリー小説の国宝や映画化の話題も。生きものとしての演劇の魅力を縷縷

