キングコング対ゴジラ 作品情報

きんぐこんぐたいごじら

パシフィック製薬の多湖宣伝部長は、自社提供のテレビ番組「世界の驚異シリーズ」が不評のため悩んでいる矢先、南方野生薬草の調査旅行から帰った牧岡博士から、ファロ島に大異変が起りつつあるという原住民の噂を聞くや、TV局の桜井カメラマンや古江社会教育部員を海外取材班として急行させた。そのころ、国連派遣の科学者を乗せて北極海を航行中の原子潜水艦シーホーク号は、突如大爆発を起した氷山から怪獣ゴジラが飛び出してくるのを見た。彼は咆吼と共に放射能を吐きつつ北方軍事基地を粉砕、ベーリング海峡を一気に南下した。一方南海のファロ島に上陸した古江たち一行は、浜辺で大蛸と格闘するキングコングに胆をつぶした。原住民の土器の赤い汁を飲んだキングコングは昏睡状態に陥って、難なく生捕りにされた。大筏にしばりつけたキングコングを貨物船が曳いて日本へ向う途中、待ちきれない多湖がヘリコプターで飛んできた。キングコングとゴジラを戦わせれば、これ以上の宣伝はないと、大ハリキリだ。が、ある日、大蛸が再び襲いかかってキングコングは海中に逃げた。松島湾から日本本土に上陸したゴジラは、仙台市を過ぎ、時速五〇キロで南下を続けた。防衛庁では科学者をまじえて対策を協議するが、ゴジラにキングコングをぶつける以外に局面打開の道はない。ゴジラを倒すには百メガトンの水爆攻撃が必要なのだ。警察側は埋没作戦と、二十万V作戦を練った。九十九里浜から潮来に抜けたキングコングは、中禅寺湖でゴジラと対決したが、強力放射能に敗れて姿を消した。かくてゴジラは帝都に侵入、大東京は怪獣の蹂躙に遭って恐怖のドン底に陥った。しかし、科学陣の二十万Vの高圧電線に触れたキングコングは、感電のショックで帯電体質となり、再び富士山上でゴジラと世紀の死闘を展開するのであった……。

「キングコング対ゴジラ」の解説

東宝創立三十周年記念として、監督本多猪四郎、特技監督円谷英二、製作田中友幸のトリオで昭和二十九年に製作された「ゴジラ」シリーズ。撮影は「妖星ゴラス」の小泉一。磁気多元式立体音響。のちに「春休み東宝チャンピオンまつり」向けに74分短縮版が製作された。

公開日・キャスト、その他基本情報

キャスト 監督本多猪四郎
出演高島忠夫 浜美枝 佐原健二 藤木悠 有島一郎 平田昭彦 田崎潤 若林映子 大村千吉 小杉義男 松村いき雄 根岸明美 松村達雄 松本染升 堺左千夫 千葉一郎 加藤春哉 D・フェーン ハロルド・コンウェイ オスマン・ユセフ 三島耕 桐野洋雄 田島義文 中山豊
配給 東宝
制作国 日本(1962)
上映時間 97分

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ユーザーレビュー

総合評価:4点★★★★、2件の投稿があります。

P.N.「オーウェン」さんからの投稿

評価
★★★☆☆
投稿日
2023-11-21

この映画「キングコング対ゴジラ」は、東宝創立30周年を記念して製作された映画で、日米の怪獣王、ゴジラとキングコングの夢の対決が実現した。

TV番組の視聴率UPのため、南の島から運ばれたキングコングが、北極の氷山から復活したゴジラとガチンコ勝負を繰り広げる。

那須高原での初戦で、ゴジラの放射能という飛び道具に敗北したキングコングだが、自衛隊の100万ボルト作戦で体質改善し、パワーアップ。

東京でひと暴れして、憂さを晴らした後、ゴジラの待つ富士山の裾野へ空輸され、第2ラウンドの開始となる。

プロレス的な肉弾戦は、熱海城を経て海に落下し、場外乱闘になる。

泳いで帰るキングコングに、沈んだままのゴジラというように、結局、勝負の決着がつかず、ドロー(?)となってしまった。

最終更新日:2024-11-06 17:05:35

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