用心棒(1961) 作品情報

ようじんぼう

馬目の宿は縄張りの跡目相続をめぐって一つの宿湯に二人の親分が対立、互いに用心棒、兇状持ちをかき集めてにらみ合っていた。そこへ桑畑三十郎という得体の知れない浪人者がふらりとやって来る。一方の親分馬目の清兵衛のところにやって来た三十郎は用心棒に俺を買わないかと持ちかけて、もう一方の親分丑寅の子分3人をあっという間に斬り捨ててしまった。清兵衛は五十両で三十郎を傭った。しかし女房のおりんは強つくばりで、半金だけ渡して後で三十郎を殺せと清兵衛をけしかけた。これを知った三十郎はあっさり清兵衛の用心棒を断わり、居酒屋の権爺の店に居据った。両方から、高い値で傭いにくるのを待つつもりだ。名主の多左衛門は清兵衛に肩入れ、造酒屋の徳右衛門は丑寅について次の名主を狙っていた。そんなところへ、丑寅の弟卯之助が帰って来た。短銃を持っており腕も相当だった。三十郎は丑寅方につくことになった。丑寅の金の供給源である徳右衛門は、百姓小平の女房ぬいを妾にしていた。小平から博奕の借金のかたにして取りあげてしまったのだ。小平と息子の金助の情ない様子を知って、三十郎は亥之吉をだまして親子三人を逃がしてやるのだった。権爺はそんな三十郎をだんだん好きになっていった。しかしぬいが感謝のために三十郎に出した手紙を卯之助にみつけられたため、三十郎は捕えられて土蔵に放りこまれた。ぬいの逃げ場所をはかせようと地獄の責苦がつづいた。ぬいの居所を知っているので殺されずにすんでいるのだ。三十郎はかんぬきをだまして墓地に逃れた。丑寅は卯之助の知恵で清兵衛の家に火をかけた。清兵衛一味は全部殺された。喧嘩は丑寅の勝利に終った。そこへ三十郎がふらりとやって来た。卯之助が銃を構えるより速く三十郎の手から出刃が飛んだ。そして丑寅達の間を三十郎が駆け抜けると、丑寅達は倒れていた。「おい親爺、これでこの宿場も静かになるぜ」と言って三十郎は去って行った。

「用心棒(1961)」の解説

「筑豊のこどもたち」の菊島隆三と、黒澤明のオリジナル・シナリオを、「隠し砦の三悪人」の黒澤明が監督した娯楽時代劇。撮影は「婚期」の宮川一夫。パースペクタ立体音響。

公開日・キャスト、その他基本情報

キャスト 監督黒澤明
出演三船敏郎 東野英治郎 河津清三郎 山田五十鈴 太刀川寛 清水元 天本英世 佐田豊 大木正司 藤田進 山茶花究 加東大介 仲代達矢 羅生門綱五郎 谷晃 藤原釜足 志村喬 渡辺篤 沢村いき雄 西村晃 加藤武 土屋嘉男 司葉子 寄山弘 本間文子 夏木陽介 大友伸 堺左千夫 千葉一郎 大村千吉 中谷一郎 大橋史典 ジェリー藤尾
配給 東宝
制作国 日本(1961)
上映時間 110分

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ユーザーレビュー

総合評価:5点★★★★★、1件の投稿があります。

P.N.「pinewood」さんからの投稿

評価
★★★★★
投稿日
2021-03-14

monochromeの宮川一夫の落ち着いて居てdynamicなカメラワーク,ピストルに対峙する三船敏郎の格好佳さはもう伝説的で,黒澤明節炸裂!

最終更新日:2024-07-06 02:00:05

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