くるみ割り人形(1979) 作品情報
くるみわりにんぎょう
十九世紀のドイツ、ニュールンベルクの上流家庭の一つ、シュタールバウム家のクララの寝室。クララは三年振りに帰ってくる大好きな従兄弟のフリッツを待っていると、ドロッセルマイヤーおじさんが部屋に入って来た。クララはおじさんの持っていたくるみ割り人形がとても気に入り、ムリヤリ貰ってしまう。それから何時間か過ぎ眠っていたクララは異様な物音で目をさました。何と、ネズミがくるみ割り人形を連れ去ろうとしている。クララが追いかけると、ネズミたちは人形をおいて大時計のなかに逃げ込んだ。しかし、ホッとするクララの前に、恐ろしい双頭の白ネズミ、マウゼリンクス夫人が立ちはだかり、「その人形をお渡し!」と迫ってくる。後ずさりするクララはテーブルの花びんを落とし、その上に倒れて気を失ってしまう。意識が戻るとクララはベッドの中に、人形はどこにも見あたらない。「あれは夢だったのかしら……」でも夢ではなかった。クララの腕に、花びんで切った傷あとが。クララは恐る恐るネズミの逃げ込んだ大時計の中へ入って行く。大時計の闇の中には、マウゼリンクス夫人の呪いにかけられた「人形の城」があった。夫人は人形の城の王女マリーを長男の嫁にしようとしたがかなわず、はらいせにマリーを醜いネズミに変え眠らせてしまった。皇帝は呪いを解くための会議を世界中の名士を招いて開くが、妙案もでない。一方、クララはジプシー占いから、呪いを解くための真珠の剣を手に入れる。大好きなフリッツとソックリな近衛隊長のフランツはその剣を持ってネズミ城に襲撃をかける。マリーは元の姿に戻ったが、今度はフリッツが醜いくるみ割り人形に変えられてしまう。救われたマリーは、醜い人形のフリッッに感謝どころか、床に技げすててしまう。哀しみにくれるクララはドロッセルマイヤーによくにたおじさんに、人形に本当の愛が注れたとき呪いは解れると聞く。そこへ、マウゼリンクス夫人の息子のシャルルがネズミ族の仇とくるみ割り人形に迫る。「やめて!かわりに私を……このくるみ割りさんを本当に愛してるの」クララは思わずそう叫ぶ。呪いが解けたフランツを残し、シュヌルルの攻撃を受けたクララは、暗闇の中をどこまでも落ちていく……。クララが目をさますと、花束を抱いたフリッツがそこにいた。
「くるみ割り人形(1979)」の解説
チャイコフスキーのバレー組曲を基に人形アニメーションで映画化したもので、脚本は辻信太郎、監督は中村武雄、撮影は大谷文夫、杉田安久利、高森菱児がそれぞれ担当。
公開日・キャスト、その他基本情報
公開日 | 1979年3月3日 |
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キャスト |
監督:中村武雄
原作:E・Th・A・ホフマン P・I・チャイコフスキー 出演:杉田かおる 志垣太郎 志垣太郎 夏川静枝 一の宮あつ子 山田隆夫 益田喜頓 上原ゆかり 太宰久雄 北浜晴子 岸部シロー 西村晃 西村晃 西村晃 西村晃 玉置宏 長門裕之 藤村有弘 大橋巨泉 坂上二郎 愛川欽也 伊藤一葉 森山周一郎 牧伸二 藤村俊二 ビーター・ウィリアムス |
配給 | サンリオ=ヘラルド映画 |
制作国 | 日本(1979) |
上映時間 | 95分 |
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