蜜月(1984) 作品情報

はねむーん

小説家志望の青年・村上哲明は、投稿している編集室に花を持って現われた。彼のめあてはそこに務めている星みつ子である。みつ子は最近見合いをし、付き合っている男性がいたが、それを承知で哲明は食事に誘った。飲み屋で彼は自分の育った田舎のことや思いつきの小説の話など勝手にしゃべる。お嬢さん育ちのみつ子にはそんな話が新鮮だったが、帰り際、突然キスしようとした哲明に逃げ帰った。誘われるままにみつ子は哲明と何度か会う。けれど彼に近づく程、警戒心が強まっていく。平凡に生きていくつもりのみつ子にとって哲明は危険すぎた。一方的にこれきりだと哲明に告げ、帰って来たとたんみつ子は後悔の念に襲われる。哲明が高熱で倒れたと知った彼女は彼のもとに走った。枕元でみつ子は「婚約者と別れた」と告げる。二人は、愛の確認の場所に海辺の小さなホテルを選び結ばれた。親や友人に哲明との交際をとがめられたみつ子は、彼と生きるために「逃げよう」と持ちかける。二人の蜜月の時が流れ始めた。「何から逃げてんのだろう」とつぶやきながらも「毎晩裸で抱き合っていられる」と喜ぶ哲明。荷物をとりに下宿に戻った彼を、父親と妹が持っていた。病気で入院していた母親が亡くなったという。哲明とみつ子は、哲明が所属していた前衛舞踏団の事務所を訪れた。彼らは先鋭的ジャズピアニスト・糸賀祥介とのジョイントを控えており、顔を出さなくなった哲明に文句を言うが、一晩二人を泊める。二人はやっと小さなアパートを探し当てた。ジョイントを手伝った哲明が、戻ると部屋が綺麗に飾られていた。そこでみつ子が突然泣き出した。親のことを思い出し、はりつめていたものが一気に溢れ出したのだ。自分勝手な行動を悔いて家に電話をかけにとび出して行く。電話ボックスで哲明がみつ子を見かけた時、すでに彼女は二人の結婚の承諾を親からとりつけていた。哲明は、困惑した思いをぶつけるように足元の缶を蹴った。

「蜜月(1984)」の解説

ふとめぐり逢った男女が愛し合い、駈け落ちをして蜜月の時を過ごす姿を描く。立松和平の同名小説の映画化で脚本も執筆、監督は「海潮音」の橋浦方人、撮影は「歌麿 夢と知りせば」の中堀正夫がそれぞれ担当。

公開日・キャスト、その他基本情報

公開日 1984年1月28日
キャスト 監督橋浦方人
原作立松和平
出演佐藤浩市 中村久美 益岡徹 本田博太郎 谷川楕長 大坪光路 鈴木功 速水典子 南沢梨香 亜湖 楠トシエ 小林まさひろ 梓ようこ 麿赤児 白川和子 きたむらあきこ 三田登喜子 川上麻衣子 梅津栄 上田忠好 飯島大介 沖隆二郎 南祐輔 やのふみひろ 麻生うさぎ 小田島ひろ子 栄雅美 朝田陽子 寺島利治 庄司真由美 荒井恵美子 志茂由佳 高山大樹 桝田栄次郎 百合沢ラム 大塚聖一 草場妙子 高岡祥郎 佐藤喜代美 小緑淳子 平岡篤頼 福島泰樹 高橋敏郎 原田依幸 安部正隆 藤川義明 山崎弘一 板谷博 河内桃子 財津一郎
配給 ATG
制作国 日本(1984)
上映時間 113分

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最終更新日:2022-07-26 11:03:55

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