楢山節考(1983) 作品情報

ならやまぶしこう

おりんは元気に働いていたが今年楢山まいりを迎えようとしていた。楢山まいりとは七十歳を迎えた冬には皆、楢山へ行くのが貧しい村の未来を守る為の掟であり、山の神を敬う村人の最高の信心であった。山へ行くことは死を意味し、おりんの夫、利平も母親の楢山まいりの年を迎え、その心労に負け行方不明となったのである。春。向う村からの使の塩屋が辰平の後添が居ると言って来た。おりんはこれで安心して楢山へ行けると喜ぶ。辰平にはけさ吉、とめ吉、ユキの三人の子供とクサレと村人に嫌われる利助と言う弟がいた。それがおりんの家・根っ子の全家族である。夏、楢山祭りの日、向う村から玉やんが嫁に来た。おりんは玉やんを気に入り、祭りの御馳走を振舞う。そして悩みの、年齢と相反した丈夫な歯を物置の石臼に打ちつけて割った。夜、犬のシロに夜這いをかけた利助は、自分が死んだら、村のヤッコ達を一晩ずつ娘のおえいの花婿にさせるという新屋敷の父っつあんの遺言を聞く。早秋、根っ子の家にけさ吉の嫁として、腹の大きくなった雨屋の松やんが混っていた。ある夜、目覚めたおりんは芋を持って出て行く松やんを見た。辰平はもどって来た松やんを崖から落そうとしたが腹の子を思いやめる。数日後、闇夜に「捕山様に謝るぞ!」の声がした。雨屋の父つっあんが焼松の家に豆かすを盗みに入って捕まったのである。食料を盗むことは村の重罪であった。二代続いて楢山へ謝った雨屋は、泥棒の血統として見なされ、次の日の夜、男達に縄で縛られ生き埋めにされた。その中におりんに言われ雨屋にもどっていた松やんも居た。新屋敷の父っつあんが死に、おえいは遺言を実行していたが利助だけはぬかした。飼馬のハルマツに当り散らす利助を見かね、おりんはおかぬ婆さんに身替りをたのむ。晩秋、おりんは明日山へ行くと告げ、その夜山へ行く為の儀式が始まった。夜が更けて、しぶる辰平を責め立てておりんは楢山まいりの途についた。裏山を登り七谷を越えて楢山へ向う。楢山の頂上は白骨と黒いカラスの禿げ山だ。辰平は七谷の所で、銭屋の忠やんが又やんを谷へ蹴落すのを見て茫然と立ちつくす、気が付くと雪が舞っていた。辰平は猛然と山を登り「おっ母あ、雪が降ってきたよう! 運がいいなあ、山へ行く日に」と言った。おりんは黙って頷くのだった。

「楢山節考(1983)」の解説

信州の山深い寒村を舞台に、死を目前にした人間の生き方を描く。深沢七郎の同名小説と「東北の神武たち」の映画化で、脚本・監督は「ええじゃないか」の今村昌平、撮影は栃沢正夫がそれぞれ担当。

公開日・キャスト、その他基本情報

公開日 1983年4月29日
キャスト 監督:今村昌平
脚本:今村昌平
原作:深沢七郎
出演:緒形拳 坂本スミ子 あき竹城 倉崎青児 高田順子 嶋守薫 左とん平 辰巳柳太郎 深水三章 横山あきお 志村幸江 岡本正巳 清川虹子 江藤漢 常田富士男 小林稔侍 三木のり平 ケーシー高峰 倍賞美津子 殿山泰司 樋浦勉 小沢昭一
配給 東映
制作国 日本(1983)
上映時間 131分

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ユーザーレビュー

総合評価:5点★★★★★、3件の投稿があります。

P.N.「pinewood」さんからの投稿

評価
★★★★★
投稿日
2026-07-25

レビューにも見られるように大自然と生と死の狭間の問題提起を内包する異色作。深沢七郎の原作も読みたく為って仕舞うんだ

最終更新日:2026-10-04 02:00:01

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