あの胸にもういちど 作品情報
あのむねにもういちど
朝、小鳥のさえずりは聞えているが、まだ完全には明けきっていない。軽い寝息をたてている夫レイモンの傍を離れると、レベッカ(M・フェイスフル)は黒皮のレーサー服に裸身をすべりこませ、部屋を出た。裏庭の車庫から、ディオニソスと名づけた一二〇〇CCのオートバイを引きだすと、ハイデルベルクへ向けて出発した。ハイデルベルクには、恋人ダニエル(A・ドロン)がいる。四ヵ月前、レベッカはレイモンとの婚約旅行のスキーの宿でダニエルをみた。ダニエルは、レベッカの父が経営する本屋に、しばしばあらわれる大学の教師だった。その夜、レイモンはレベッカの部屋に入ってきたが、寝入ったふりをしていた彼女に、軽い口づけをしただけで立去って行った。そしてしばらくして、バルコニーから一人の男が入ってきた。レベッカはその男にだかれた。彼女は、その男がダニエルであることを知っていた。旅行から帰ってから、ダニエルは再びオートバイを駆って来た。父親の許可を得、レベッカを連れだすと、田舎のホテルの一室で彼女を抱いた。その帰り彼女はオートバイの乗り方をダニエルに教わった。その時から、彼女はオートバイに魅せられた。数日後、レベッカはレイモンと結婚した。その時、ダニエルはディオニソス号を彼女におくった。彼女は、そのディオニソスを駆って、今、ダニエルに会いに行こうとしている。彼女は想像する。数分後にダニエルに抱かれている自分を。がその瞬間、大型のトラックがオートバイもろとも彼女をはねとばした。一瞬、レベッカの身体は、空中にとんだ。
「あの胸にもういちど」の解説
アンドレ・ピエール・ド・マンディアルグの原作を、ロナルド・ダンカンが脚本化し、「長い船団」「殺しのエージェント」のジャック・カーディフがアダプトし監督・撮影したもの。音楽はレス・リードが担当している。出演は「さらば友よ」のアラン・ドロン、歌手のマリアンヌ・フェイスフル、「遥かなる戦場」のロジャー・マットン、「25時」のマリウス・ゴーリングなど。
60年代のイギリスを代表するポップアイドル、マリアンヌ・フェイスフルがアラン・ドロンと共演した伝説的カルト・ムービーのデジタル・リマスター版。結婚して間もない新妻レベッカは平穏な暮らしに飽き、かつて関係を持った大学教授ダニエルのもとへとバイクで向かうが……。
公開日・キャスト、その他基本情報
キャスト |
監督:ジャック・カーディフ
原作:アンドレ・ピエール・ド・マンディアルグ 出演:アラン・ドロン マリアンヌ・フェイスフル ロジャー・マットン マリウス・ゴーリング |
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配給 | 東和 |
制作国 | フランス(1968) |
上映時間 | 92分 |
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ユーザーレビュー
総合評価:5点★★★★★、2件の投稿があります。
P.N.「pinewood」さんからの投稿
- 評価
- ★★★★★
- 投稿日
- 2019-11-26
又,スキー場で熱々なマリアンヌ・フェイスフル,ロジャー・マットンの情景も印象的何だなあ…。ソラリゼーションでcolorfulでpsycheに反転する映像のpopなセンスも時代感覚を感じさせて,二人のヒロインの名篇〈ひなぎく〉を彷彿とさせた⛷️