怒りの荒野 作品情報

いかりのこうや

メキシコとの国境に近いクリフトンの町。私生児としてこの町に生れ、養育院で成長したスコット(G・ジェンマ)は、町の人たちの侮蔑と罵詈に耐えながらただ黙々と働いていた。だが、彼の心には、いつか一人前のガンマンとなり町の人たちを見かえしてやろうという意地がもえていた。そんなある日、フランク・タルビー(L・V・クリーフ)と名乗る流れ者が町にやって来た。タルビーの馬の世話をしたスコットが、その駄賃をとりに酒場へ入った時スコットを酒場に入れる入れないで、タルビーと町の人たちとの間にいさかいが起り、決闘となり、腕自慢のパーキンスが挑戦、タルビーに呆気なく倒された。裁判の結果、無罪となってタルビーは去った。事件の張本人とみなされ、リンチをうけたスコットは、タルビーの弟子入りをのそんで、後を迫った。訓練は苛酷なものだったが、スコットは強い意志と恵まれた天分で、メキメキ腕を上げていった。今や一人前のガンマンとなったスコットを連れて、タルビーは再びクリフトンの町へ帰ってきた。そして、まず銀行家のターナーをはじめ、次々と町の有力者たちに対して脅迫を始めた。町の有力者たちは刑事の発案で、殺し星を雇ったのだが、その殺し屋も、タルビーの前には敵ではなかった。今や、タルビーは町の主となった。だが、こうしたタルビーの無法ぶりにスコットは、疑問をいだきはじめていた。その気持は次第に大きくなっていき、タルビーが卑怯な町の有力者たちと手を結び、また、幼いころからスコットを可愛がってくれ、新しいシェリフとなったアランを射殺したことによって、はっきりとしたものとなった。スコットは、判事や、タルビーの手下たちを次々と倒し、ついにはタルビーと対決することになった。真昼の広場で、かつての師弟は対決した。二人の腕が同時に動き、銃声が静寂をやぶった。倒れたのは、タルビーだった。

「怒りの荒野」の解説

ロン・バーカーの小説を「二匹の流れ星」のエルネスト・ガスタルディとトニーノ・ヴァレリーが脚色、「さすらいの一匹狼」のトニーノ・ヴァレリーが監督したイタリア西部劇。撮影は「ローマの女」のエンツォ・セラフィン、音楽は「さらばアフリカ」のリズ・オルトラーニが担当している。出演は「南から来た用心棒」のジュリアーノ・ジェンマ、「夕陽のガンマン」のリー・バン・クリーフ、「野性の眼」のジョルジョ・ガルジュッロ、「続・夕陽のガンマン 地獄の決斗」アル・ムロック、ワルター・リラ、ルカス・アマンなど。テクニカラー、テクニスコープ。

公開日・キャスト、その他基本情報

キャスト 監督トニーノ・ヴァレリー
原作ロン・バーカー
出演ジュリアーノ・ジェンマ リー・ヴァン・クリーフ ワルター・リラ ルカス・アマン アンドレア・ボジック ジョルジョ・ガルジュッロ アル・ムロック Ennio Baldo ベニート・ステファネッリ
配給 東和
制作国 イタリア(1967)

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ユーザーレビュー

総合評価:3点★★★☆☆、1件の投稿があります。

P.N.「オーウェン」さんからの投稿

評価
★★★☆☆
投稿日
2023-11-19

マカロニ・ウエスタンの貴公子ジュリアーノ・ジェンマ主演の「怒りの荒野」は、私生児の青年が、流れ者のガンマンに弟子入りし、腕を磨いていくというストーリー。

町で横暴を極めていく師に、不信感を抱き始め、遂には運命の"師弟対決"を迎えることになる。

公開当時、日本で人気のあったジェンマだが、本場アメリカの西部劇の悪役でならしたリー・ヴァン・クリーフの圧倒的な存在感にはかなわない。

青年は師から教わった"ガンマンの十戒"を唱えながら、敵を仕留めていくクライマックスは、リズ・オルトラーニのテーマ曲とも見事にマッチし、胸が躍りましたね。

最終更新日:2023-11-29 16:00:01

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