野生のポリー 作品情報
やせいのぽりー
ロンドンに住むビル(B・トラバース)とギニー(V・マッケンナ)夫妻の所に、アフリカにいる友人のトムから手紙がとどいた。トムが手術のためスイスへ行っている間、ケニヤにある彼の家の留守番を頼むとの内容であった。支度もそこそこに旅立った二人は空港でオンボロジープを買うはめになるが、結構役に立ちそれで奥地へと向った。やっとトムの家に着くと住み心地もよく、ちゃんと整理されていた。翌朝寝ている部屋の窓をたたく音で目をさますと、巨大な象がいきなり顔を出した。おどろいて外を見ると、二頭の大きな象とヨチヨチ歩きの小象が一頭うろうろしているのである。どうもトムになついていた象らしいが、夫妻はなにしろ勝手がわからずオロオロしているばかりである。仕方なく相手をしようと思い、まず名前をつけることにした。大きな象にカデンギとエレノア、赤ちゃん象にポリーと名付けた。ポリーというのは現地語で“ゆっくり”という意味をもじったもので、ポリーの歩きかたから名前がつけられた。二人は、象の飼育方法を聞きにジョージ・アダムソンを訪問した。彼は「野生のエルザ」の原作者ジョイ・アダムソンの夫で狩猟監理官である。ジョージから、象にくわしい現地人の監理官を紹介され、彼に会うため奥地へと進み首尾よくくわしい飼育法を聞き出して戻った。得た飼育法の知識をそのまま三頭の象に施こしてやると、だんだん二人になついてきて、やがて家族の一員のように、一諸に散歩したり、水浴びしたりの生活が続いた。しかし二人の帰る日が近づき、三頭の象が野生にもどっていけるかを気づかった二人は、ジョージに相談したり、象の仲間を捜しまわって、野生の仲間たちと仲よくやっていけるように骨を折った後ようやく野生象の大群を見つけると、二人は心を残しながらも三頭に別れを告げ帰路につく。途中ジープがエンコして、やむなく歩きだした二人のうしろから、いつのまにかさっき別れたはずのポリーが、名残り惜しそうに、ノッソリ、ノッソリあとをついてきていた。
「野生のポリー」の解説
人間に飼い馴らされた象を、野生の仲間にかえす努力をする夫婦の姿を中心に、動物と人間の愛の交流を描いたドラマ。製作は「野生のエルザ」の監督ジェームズ・ヒルと同映画主演のビル・トラヴァース、脚本も共同で執筆、監督もジェームズ・ヒル、撮影はシモン・トレバー、音楽はベルト・ケンプフェルトが各々担当。出演はビル・トラヴァースのほか、実生活でも彼の妻で「野生のエルザ」のヴァージニア・マッケナ、「野生のエルザ」原作者のジョージ・アダムソンなど。
公開日・キャスト、その他基本情報
公開日 | 1971年4月3日 |
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キャスト |
監督:ジェームズ・ヒル
出演:ヴァージニア・マッケナ ビル・トラヴァース ジョージ・アダムソン Vinay Inambar |
配給 | 大映第一フィルム |
制作国 | イギリス(1970) |
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