ブロークン・ヴォイス 作品情報
ぶろーくんぼいす

共産主義体制が終わり、チェコ共和国が少しずつ西側諸国へと開かれていった1990年代初頭。名門と呼ばれ、入団希望が絶えない「カンティチェラ少女合唱団」で、13歳のカロリーナ(カテジナ・ファルブロヴァー)はBチームに所属し、選抜チームの姉ルチエ(マヤ・キンテラ)の背中を追っていた。そんなある日、合唱団を率いる指揮者ヴィテク(ユライ・ロイ)がBチームの練習に現れ、カロリーナを指名。ひとりで歌い終えた彼女に「ありがとう、それでいい」とだけ伝えて去ってゆく。やがて海外ツアーを前に、選抜メンバーを決める雪山合宿が始動。欠員の代役として呼ばれたカロリーナに、ヴィテクは楽譜を手渡し「覚えなさい」と告げる。練習は厳しく、音程や発音、姿勢が乱れればすぐにポジションは入れ替えられる。宿舎では、競争と嫉妬が渦巻き、ささやかな悪意が日常に紛れ込む。それでもカロリーナは、選ばれるために歌い続けしかなかった。一方、ヴィテクは時に優しく、時に距離を縮めながら、笑い合い、遊び、称賛する。やがてカロリーナだけ少しずつ“特別”に扱われるようになり、ついに正式な団員に。彼に認められ、選ばれることはカロリーナにとって誇りであり、成功への近道だったが、その親密さは、少女たちの関係と感情を静かに侵食してゆく。海外公演のため、ニューヨークへと渡る合唱団。だが開演前にヴィテクから激しい叱責を浴び、疲れと時差を引きずったまま臨んだカロリーナは、集中を欠き歌声が乱れる。ヴィテクは彼女を呼び止め、帰国便に乗るようにと告げるのだった。失意のなか、ホテルの部屋にも戻れずにいたカロリーナは、ヴィテクとエレベーターに乗り合わせ……。
「ブロークン・ヴォイス」の解説
プラハの名門少年少女合唱団「バンビーニ・ディ・プラハ」で2000年代に発覚した性的虐待事件を基に、ひとりの少女の視点から“才能”と“成功”そして“沈黙”が絡み合う危うい関係を静謐に描き出すヒューマンドラマ。16ミリフィルムのざらついた映像と、撮影現場でのライブ録音による合唱の響きが、1990年代の空気と少女たちの不安定な心を生々しく映し出す。主人公カロリーナを演じたカテジナ・ファルブロヴァーは、実際にチェコ少年少女合唱団に所属し、劇中で歌われる楽曲はすべて本人による歌唱。映画初出演ながら繊細な思春期の少女を演じ、チェコアカデミー賞主演女優賞を受賞した。監督・脚本は、本作が長編第2作となるチェコの新鋭オンドジェイ・プロヴァズニーク。
公開日・キャスト、その他基本情報
| 公開日 | 2026年9月19日公開予定 |
|---|---|
| キャスト |
監督:オンドジェイ・プロヴァズニーク
出演:カテジナ・ファルブロヴァー |
| 配給 | クレプスキュール フィルム |
| 制作国 | チェコ(2025) |
| 上映時間 | 106分 |
(C) endorfilm s.r.o. Punkchart films s.r.o. Česká televize innogy Česká republika a.s. Barrandov Studio a.s. 2025
予告編動画
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