ニッケルオデオン 作品情報
にっけるおでおん
1910年頃のシカゴ。民事裁判所で離婚訴訟に負けてほうほうのていで逃げ出して来た若き弁護士のレオ・ハリガン(ライアン・オニール)。その途中、喧嘩に出くわして首を突っ込むとそこは映画の世界、活動屋たちの巣窟のひとつキネグラフ社。社主のH・H・コッブ(ブライアン・キース)にスパイと間違えられたハリガンは汗だくの弁明。それもその筈、大資本の活動屋にとって隆盛を誇る映画産業に、雨後のたけのこのように群らがる不逞の輩はしゃくの種、ありとあらゆる妨害活動に出てくるのだ。そこはどっこいマイナーの雄キネグラフ社、知恵をしぼって応戦中だった。そこにカリフォルニアの撮影班から、「監督がいなくなった」と連絡が入り、どういう訳かハリガンが出向くことになった。シカゴ駅で汽車に乗り込み、キャスリン・クック(ジェーン・ヒッチコック)という可愛い踊り子に一目惚れ、ニューヨークに向かうという彼女としばしの語らい。そのキャスリン、ニューヨークでは、カウボーイ・スタイルのバック・グリーンウェイ(バート・レイノルズ)にも一目惚れされる。さて、撮影現場に到着したハリガン、不愛想な少女フォーサイト(テイタム・オニール)に迎えられ、どういう巡りあわせかキャスリンとバックも役者として参加し映画は完成する。大都会ロサンゼルスに来た一行は、ニッケルオデオン(5セント劇場)で自作を鑑賞。ズタズタにされた我が作品に怒ったハリガン、独力で西部劇「混血児」の製作に入る。資本家どもをあっといわせてやる、その意気高く、才低く、思惑通りには進まない。ハリガンとバックの友情にも秋風が吹き始める。大監督D・W・グリフィスの「国民の創生」のプレミア試写会に出かけたハリガン、バック、コッブ。当時としては破格の大長編の12巻もの、その精神、その技術に、3人はしたたかに打ちのめされた。
「ニッケルオデオン」の解説
アメリカの映画草創期に生きた人間たちの映画に託した夢と人生を描く。製作はアーウィン・ウィンクラーとロバート・チャートフ、監督は「ペーパー・ムーン」のピーター・ボグダノヴィッチ、脚本はW・D・リクターとボグダノヴィッチ、撮影はラズロ・コヴァックス、音楽はリチャード・ハザードが担当。スタント監修を現在は監督に転向しているハル・ニーダムが手掛けている。出演はライアン・オニール、バート・レイノルズ、テイタム・オニール、プライアン・キース、ステラ・スティーヴンス、ジェーン・ヒッチコックほか。
公開日・キャスト、その他基本情報
公開日 | 1982年8月6日 |
---|---|
配給 | 日本ヘラルド |
制作国 | アメリカ(1976) |
上映時間 | 122分 |
ユーザーレビュー
レビューの投稿はまだありません。
「ニッケルオデオン」を見た感想など、レビュー投稿を受け付けております。あなたの映画レビューをお待ちしております。