P.N.「オーウェン」さんからの投稿
- 評価
- なし
- 投稿日
- 2024-06-08
※このクチコミはネタバレを含みます。 [クリックで本文表示]
イスラエル出身で1980年代のアメリカ映画界を席巻した、ヨーラン・グローバスとメナハム・ゴーランが設立した量産プロダクション、"キャノンフィルム"の総帥のメナハム・ゴーラン自らが監督した、B級アクション映画の傑作だと思います。
主人公のチャック・ノリスを群衆ドラマの一コマとして捉え、チャック・ノリスお得意の"スーパーアクション"を見せながらも、決してアーノルド・シュワルツェネッガーの「コマンドー」のような独り立ちのヒーローにしなかった点も成功の一因だと思います。
シュワちゃんほどの強烈な個性のない、チャック・ノリスを、怒涛のように展開していくドラマの中に組み込むことで、彼自身も逆に生きて来たと思いますね。
救出までのアクションに比べて、ゲリラ側の首領(ロバート・フォスター)を追いつめる第二弾のクライマックスは、チャック・ノリスが主演なので、当然、劇画調になって来て、ロバート・フォスターもボコボコにやられてしまいます。
そんな中、自分はアイリッシュなのに「キリストを信じているのだから」と、敢えてユダヤの人々の間に入るジョージ・ケネディの牧師。 無事、救出されて喜びあう人々を背に、死んだ友を無言で運ぶ隊員たち。 グッと胸が熱くなるいいシーンだ。 それにしても、この映画は、イスラエル出身の製作者、監督でもあるため、アメリカ賛歌の大合唱、アラブ憎しのその怒りの凄さには驚かされます。