チャンピオン(1949) 作品情報
ちゃんぴおん
ミッジ・ケリイ(カーク・ダグラス)と足の不自由な兄コニイ(アーサー・ケネディ)はカリフォルニアへの無銭旅行の途中、拳闘家ジョニイ・ダン(J・デイ)と情婦のグレイス(マリリン・マックスウェル)の車に拾われた。カンサス市でミッジは拳闘の穴埋めに出場し、散々な目にあったがコオチャアのトミイ(ポール・ステュワアト)は彼にプロ入りを勧めた。カリフォルニアで2人が経営するはずだった食堂は、すでにブライスという老人が娘のエマ(ルース・ローマン)と所有していたが、2人はたちまちエマに惹かれ、ミッジは父親に隠れて彼女を誘惑した。それが父にみつかると、ミッジは兄を連れて家を捨て、トミイに会ってプロ入りし、ついに八百長の掟を破ってジョニイをノック・ダウンした。ジョニイの情婦グレイスとの仲はこのことから急に進み、またミッジは、違約から地位を失った恩人のトミイを捨てて、ジェロオム・ハリスと結んだがやがて彼の妻(ローラ・オルブライド)を誘惑してのけた。しかしそれがハリスの知るところとなると彼は平然と手切金を受け取り再びトミイと結んだ。兄のコニイはエマと婚約していたが、母の死に帰郷したミッジは再びエマを誘惑し、それをなじった兄を冷然と殴り倒した。ジョニイはミッジに復讐戦を挑み、激烈な闘いが開始された。1度ダウンしたミッジは、選手権を失うことに気づくと再び立ち上がり、ついにジョニイを倒して自らも支度部屋で息を引き取ったのであった。
「チャンピオン(1949)」の解説
ここ2年間ハリウッドで注目の的となっている製作者スタンリー・クレイマーの出世作でリング・ラードナーの同名の小説から、クレイマー・プロ付きのカール・フォアマンが脚色、マーク・ロブソン(「渓谷の銃声」)が監督した1949年作品で、撮影はフランツ・プラナー「恋人よいま一度」、音楽は「西部の男」のディミトリ・ティオムキン。「三人の妻への手紙」のカーク・ダグラス、「サンマー・ホリデイ」のマリリン・マックスウェル、「窓」のアーサー・ケネデイとルース・ローマンとポール・スチュワート、新人ローラ・オルブライトらが共演する。
公開日・キャスト、その他基本情報
配給 | 大映洋画部 |
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制作国 | アメリカ(1949) |
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ユーザーレビュー
総合評価:4点★★★★☆、1件の投稿があります。
P.N.「オーウェン」さんからの投稿
- 評価
- ★★★★☆
- 投稿日
- 2023-11-09
自らのエゴの完遂のため、あらゆるものを踏み台にし、利用していく青年の姿が、リアリズム映像で描かれていく。
ストーリー展開にメロドラマ的な脆弱さがあるが、それをマーク・ロブスン監督は、視覚的な豊かさと、凄まじいまでのアクションでカバーし、迫力ある作品にしていると思う。
アメリカン・ドリームに賭けた、一人の男の生き様が、深く胸を打つ1篇であり、アメリカにおけるボクシング映画の原型がここにある。