底抜け大学教授 作品情報
そこぬけだいがくきょうじゅ
ケルプ教授(ジェリー・ルイス)は化学の虫で、頭は強いが腕力はからっきし。あんまり学生にナメられるのを気の毒に思った女子学生のステラ(ステラ・スティーヴンス)の勧めでボディ・ビルを始めるが、効果はサッパリだ。そこで今度は生物学教室の文献をあさり、あるクスリを発明して飲んでみると、たちまちたくましい男に変容する。学生集会所へ出かけても誰も教授とは気がつかず、ワーシェフスキーら蹴球の猛者連中を尻目にかけて、ステラとダンスに興じた。たちまちケルプは“バディ・ラブ”と呼ばれて、学生連中のリーダーとなる。だが、このクスリの効目がきれると、たちまちもとの弱虫教授に逆戻りするから油断できぬ。かくて昼はケルプ教授、夜はバディ・ラブという生活が続く。ステラは教授に同情をよせつつ、バディ・ラブにも妙に心をひかれる。大学名物のダンス・パーティ・バディ・ラブとしてバンドの指揮をとり、拍手喝采を浴びたのはよかったが、突然、“教授”が戻ってきた。もう言い逃れはできず。ケルプはステラに事実を打ち明けた。「教授になるかバディ・ラブになるかを自分で決めるのよ」とステラは言ったが、彼女の希望が、彼の教え子として学問をすること、そして彼の妻になること、と分かれば、それで万事は解決した。ところで、久しぶりにケルプの両親が大学へ訪ねてきた時、昔と正反対に父が威張って、母がいうなりになっていた。ケルプが、そのクスリをひそかに両親に送っていたのである。
「底抜け大学教授」の解説
ジェリー・ルイス28本目の作品で、ディーン・マーチンとのコンビを解消してからは12本目の作品である。「便利屋小僧」についでジェリー・ルイスが書きおろしたストーリーを、ルイスとビル・リッチモンドが脚色ルイスが監督に当っている。撮影は「便利屋小僧」のW・ウォーレス・ケリー。音楽はウォルター・シャーフ。出演者は「ガール!ガール!ガール!」のステラ・スティーヴンス、「底抜けもててもてて」のキャスリーン・フリーマンなど。製作はアーネスト・D・グラックスマン。
公開日・キャスト、その他基本情報
配給 | パラマウント |
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制作国 | アメリカ(1963) |
ユーザーレビュー
総合評価:3点★★★☆☆、1件の投稿があります。
P.N.「オーウェン」さんからの投稿
- 評価
- ★★★☆☆
- 投稿日
- 2023-11-20
風采のあがらないジェリー・ルイス扮する大学教授が、変身薬の研究に没頭。
遂に完成した薬を飲み干すや、手からモジャモジャと剛毛が生えてきて----------。
この後、カメラは一人称、つまりジェリー・ルイスの目となり、彼の姿を目にした者は、一様に驚きもあらわに後ずさりする。
すると、次の瞬間、カメラが切り返され、ピカピカの超二枚目に変身したルイスを映し出す。
喜劇俳優としても、監督としても一流とは言い難かったルイスだが、このあたりの演出は、なかなか鮮やかだ。
そして、これまた1932年版「ジキル博士とハイド氏」の有名な冒頭の場面の見事なパロディともなっている。