真実の瞬間(1991) 作品情報
しんじつのとき
1951年9月、売れっ子監督デイヴィッド・メリル(ロバート・デ・ニーロ)はフランスから帰国した。彼は仕事のし過ぎでルーヌ(アネット・ベニング)と離婚していたが、息子のポーリー(ルーク・エドワーズ)を交えて親しい付き合いをしていた。帰国パーティの席上、突然に女優のドロシー・ノーラン(パトリシア・ウェティッグ)が夫のシナリオ・ライターのラリー(クリス・クーパー)をなじり始めた。彼が共産主義者を取り締まる非活動委員会に友人を売ったというのだ。翌日、映画界のタイクーン、ダリル・ザナック(ベン・ピアザ)から呼び出しを受けたデイヴィッドは弁護士のグラフ(サム・ワナメイカー)を紹介され、ブラック・リストに名前が挙がっているので、誰かを売ることを勧められた。断固拒否して席を立ったデイヴィッド。帰宅するとドロシーがFBIの力により息子の保護権を奪われたことを知った。友人の監督ジョー・レッサー(マーティン・スコセッシ)は逮捕を予期してロンドンへ発った。デイヴィッドは仕事を奪われ、撮影所には出入り禁止。B級映画の仕事すらなくなり、求職のためニューヨークへ行くが、そこでもFBIは妨害し、昔の恋人でさえ彼を避けた。そんな時、力になったのはルースだけだった。彼は再び3人で暮らし始めた。ある日、ドロシーが自殺のようにして事故死した。友人のバニー(ジョージ・ウェンド)は委員会の呼び出しを受けたので、名前を売らせてくれと頼みにきた。彼はうなずくしかなかった。やがて、デイヴィッド自身も審問会に喚問される日が来た。そこで彼は、友人の名前を売ることを敢然と拒否した。バニーも前言を翻した。デイヴィッドは胸を張って委員会の偽善に立ち向かっていくのだった。
「真実の瞬間(1991)」の解説
50年代のハリウッドを直撃し、映画史を歪ませた赤狩りを背景に、一人の映画監督の姿を描く。監督・脚本に「ロッキー」などで知られるアーウィン・ウィンクラー。俳優ジョン・ベリーの実体験をもとにした脚本を執筆し、これが初メガホンである。製作総指揮はスティーヴン・ルーサー。撮影はミハエル・バルハウス。音楽はジェームズ・ニュートン・ハワード。
公開日・キャスト、その他基本情報
公開日 | 1991年11月2日 |
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配給 | ヒューマックス=ギャガ・コミュニケーション配給・提供 |
制作国 | アメリカ(1991) |
上映時間 | 105分 |
ユーザーレビュー
総合評価:5点★★★★★、3件の投稿があります。
P.N.「pinewood」さんからの投稿
- 評価
- ★★★★★
- 投稿日
- 2022-11-09
ロバート・デニーロの盟友マーチン・スコセッシが俳優として党員の監督役で出演しているんだ。ラストのテロップを読むとトランボ始めマッカーシー旋風の影響下で苦節を余儀無くされた映画人のことが脳裡を過る