サイコ(1960) 作品情報
さいこ
アリゾナ州の小さな町ファーベル。そこの不動産会社に勤めているマリオン・クレーン(ジャネット・リー)は隣町で雑貨屋をひらいているサム・ルーミス(ジョン・ギャビン)と婚約していたが、サムが別れた妻に多額の慰謝料を支払っているために結婚できないでいた。土曜の午後、銀行に会社の金4万ドルを収めに行ったマリオンは、この金があればサムと結婚できるという考えに負けて隣町へ車で逃げた。夜になって雨が降って来たので郊外の旧街道にあるモーテルに宿を求めたマリオンは、モーテルを経営するノーマン・ベイツ(アンソニー・パーキンス)に食事を誘われた。ノーマンは多少神経質なところはあるが頭が良く、モーテルに隣接している古めかしい邸宅に母親とふたりで住んでいたが、高圧的な母の影響を強く受けていた。ノーマンが1号室にマリオンを訪れた時、彼女は浴槽の中で血まみれになって死んでいた。ノーマンは殺人狂の母親の仕業と見て、マリオンの死体を4万ドルともどもに裏の沼に沈めた。会社では、月曜になって銀行に4万ドルが入ってないのを知り私立探偵アーポガスト(マーティン・バスサム)にマリオンの足取りを洗わせていた。マリオンの妹ライラ(ヴェラ・マイルズ)は姉がサムの家に行ったと思いサムを尋ねてきた。そこへ探偵のアーボガストもやってきた。2人ともサムの家にマリオンがやってきていないことを知った。アーポガストはファーベル町とサムの家の間にモーテルがあることを知り、それを調べに出た。そこでマリオンが確かにモーテルに寄ったということを知った。アーボガストは、これからノーマンの母親に会うと電話でライラに伝えたまま消息を絶った。サムとライラは、保安官のシェリフ・チェンバース(ジョン・マッキンタイア)を訪れると、そこで意外なことを聞かされた。ノーマンの母親は10年前に死んでこの世にはいないこと。ではマリオンが窓越しに見た母親、アーポガストが電話で伝えた母親は、いったい誰なのか?サムとライラは真相を探るためモーテルに馳けつけた。サムがノーマンをひきつけている隙に、ライラは屋敷へと忍び込んだ。そして彼女が地下室で見たものは、女の服を着たミイラであった。叫び声を上げる彼女に後ろから襲いかかった老婆は――。
「サイコ(1960)」の解説
アルフレッド・ヒッチコック監督作品。原作はロバート・ブロックの推理小説。脚色を「黒い蘭」のジョセフ・ステファノがうけもつ。撮影と音楽はジョン・L・ラッセルとバーナード・ハーマンがそれぞれ担当。出演は「のっぽ物語」のアンソニー・パーキンスのほかジョン・ギャビン、ジャネット・リー、ベラ・マイルズら。製作もヒッチコック。最初の邦題は「サイコ-異常心理-」。
公開日・キャスト、その他基本情報
配給 | パラマウント |
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制作国 | アメリカ(1960) |
上映時間 | 109分 |
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ユーザーレビュー
総合評価:4.93点★★★★☆、15件の投稿があります。
P.N.「オーウェン」さんからの投稿
- 評価
- ★★★★★
- 投稿日
- 2024-05-14
この映画「サイコ」は、アルフレッド・ヒッチコック監督のサイコ・サスペンスの傑作だ。
会社の金を横領した美女(ジャネット・リー)が逃げ込んだモーテルは、母と暮らす、物静かな青年(アンソニー・パーキンス)が経営していた。
有名なシャワーのシーンは、わずか45秒に約200カットを詰め込んだ脅威の映像。
この映画の意外性は、今の社会に潜む狂気を予兆させる点で、ヒッチコックの作品の中でも際立っていると思う。