P.N.「オーウェン」さんからの投稿
- 評価
- なし
- 投稿日
- 2024-07-22
※このクチコミはネタバレを含みます。 [クリックで本文表示]
鏡ひとつで見せる、愛の燃え上がり。結婚式でさんざん待たせる女心。
美容院で、突然、夫の浮気を感じる彼女。髪を振り乱したまま、鬼女の形相で証拠を探すところなんかは、とにかく凄い。
宝石屋の言葉から、さらなる夫の浮気を知って、表情を変える彼女。
演じるメリル・ストリープは圧倒的にうまいけれど、マイク・ニコルズの演出は、憎い程に見事ですね。
このマイク・ニコルズ監督と言えば、忘れることができないのは「卒業」ですね。
あの時、ダスティン・ホフマンは、キャサリン・ロスを結婚式場から奪って走った。
走ってバスに飛び乗った。あれから長い月日が流れていった。
愛していても、長い年月の中で、男は時に他の女に燃え上がる。いや、女だってそうかもしれない。「卒業」が恋愛篇なら、「心みだれて」は結婚篇。
ラストは、二人の子供を連れた彼女が、ワシントンからニューヨークの実家に帰るところ。
男と女って何だろう? 結婚って何だろう?
身につまされて、笑い転げて、ほろっと胸を熱くさせてくれる映画だ。