拳銃を売る男 作品情報
けんじゅうをうるおとこ
イタリアのある港町。喰いつめた1人の男(ポール・ムニ)が密航しようとしたが、2万5000リラ必要だった。男は古道具屋のペロニ親父に、持っていた拳銃を売ろうとしたが彼は買ってくれない。その頃町にはサーカスがかかっていた。少年のジアコモ(ヴィトリオ・マヌンタ)はサーカスを見たいものだと思ったが、家で洗濯女をして労働している母(ルイザ・ロッシ)は、彼の願いなどかえりみず、叱りつけて洗濯物の配達と牛乳を買って来る用事をいいつけた。ジアコモは使いの途中、友達と「おはじき」の賭けをして持っていたお金をおはじきにかえてしまったので、牛乳が買えなくなった。が、とにかく洗濯物をプッシイ家へ届けに行った。そこの女中アンジェラ(ジョーン・ローリング)は、その洗濯物をくすねようと思い、ジアモコに彼女のアパートまでとどけるようたのんだ。そこへプッシイ氏があらわれ、彼女の悪事を見破ったが、その夜アンジェラのアパートへ行くことを条件に彼女の罪を許した。ジアコモは牛乳壜をさげて食料品店に行くと、そこには、ペロニに拳銃を売ろうとした男も来ていた。ジアコモは隙を見て牛乳を壜につめ逃げ出した。男もロール・パンを盗もうとした。そのとき店の女が騒ぎたてたので、男は思わず女を絞殺し、ジアコモと同じ方向へ逃げ出した。こうして警官に追われた男とジアコモは一緒になって町を逃げまわることになった。2人は廃墟の焼ビルに身をひそめたが、警察の手は次第に追って来た。夜にまぎれてそこを出ようとした男は警官の銃弾で腕をうたれ、ジアコモの助けですぐ隣のアンジェラのアパートへ逃げ込んだ。アパートは警官隊に包囲された。そこへアンジェラとプッシイ氏が来たが、この騒ぎを口実にアンジェラだけが自分の部屋へ入って行った。彼女は男の姿を見ても慌てず、傷の手当をしてやり、酒を飲ました。男がねむったと見て、アンジェラはそっと部屋を出ようとしたが、男は急に起きて彼女の裏切りを責めた。この様子を見てジアコモは、はじめて男が殺人犯であることを知り自首をすすめた。警官隊の指示に従って、ジアコモが先に出た。つづいて男が出て行こうとすると警官隊は男に一せい射撃を浴びせかけた。
「拳銃を売る男」の解説
昨53年、イタリアへ現地ロケして撮影された作品で、製作者ノエル・カレフの書き下ろしストーリイをアンドレア・フォルサノが脚色し監督した。撮影は「愛人ジュリエット」のアンリ・アルカン、音楽はG・C・ゾンツァニオ「空行かば」の担当。出演者はポール・ムニ「暗黒街の顔役(1932)」、ジョーン・ローリング「善人サム」の2人がアメリカ俳優で、他はすべてイタリア俳優がキャストされている。即ち子役のヴィトリオ・マヌンタ、ルイザ・ロッシ「シーラ山の狼」、アルド・シルヴァニ「平和に生きる」、アーノルド・フォア、アルフレッド・ヴァレッリ、エレナ・マンソンら。
公開日・キャスト、その他基本情報
配給 | 松竹洋画部 |
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制作国 | アメリカ(1953) |
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