オーメン(1976) 作品情報
おーめん
6月6日、午前6時、ローマの産院で、アメリカの外交官ロバート・ソーン(グレゴリー・ペック)の夫人キャサリン(リー・レミック)は、男の子を出産したが、その子は生まれるとすぐ死んだ。ロバートは、産院で知り合った神父から、同じ日、同じ時間に生まれた男の子を、死んだ子の身がわりにもらってほしいと頼まれた。その子の母は産後すぐに死んだのだった。ロバートは、妻にそのいきさつを話さず、その赤ん坊をもらいダミアンと名づけた。キャサリンはダミアンを自分の子と信じていた。やがて、ロバートは駐英大使としてロンドンに栄転しダミアンはすくすくと育った。ダミアンの5歳の誕生日のガーデン・パーティの庭で、ダミアンは1匹の犬を魅せられたように見つめていた。その時、ダミアンの若い乳母が出席者の目前で屋上から「ダミアン見て!」と叫び、首を吊って死んだ……。翌日、大使館へブレナン(パトリック・トラフトン)という神父がロバートを訪ねた。神父は、自分はダミアンの出産に立ちあったが、ダミアンは悪魔の子であるので悪魔払いをするようにと言うのだ。だが、ロバートは一笑してとりあわなかった。護衛に連れ出される時、神父は叫んだ。「母親は山犬だったんです!」。まもなくロバートの家に周旋所から紹介されたというベイロック夫人(ビリー・ホワイトロウ)が、半ば強引に家政婦として住み込みで働くことになった。ある日曜日、ロバート夫妻はダミアンを教会に連れて行ったが、車が教会に近づくにつれてダミアンがおびえだし、キャサリンの髪をつかみ暴れたために、ロバートはやむをえず引き返した。その日の夜、ロバートは家の中に黒い大きドイツ・シェパードを見つけた。ベイロック夫人は、家に迷いこんだ犬だが、ダミアンになついているので飼いたい、と言ったが、ロバートは追い出すように命じた。キャサリンがダミアンを連れて動物園に行った。だが、キリンがダミアンを見て逃げ出したかと思うと、放し飼いのヒヒが2人の乗る車を群れをなして襲った。あまりの恐ろしさでキャサリンは車を飛ばして動物園から逃げた。一方、ロバートはブレナン神父と再び会った。神父はキャサリンが妊娠していることを告げ、ダミアンが死産させ、キャサリンの命ばかりかやがてはロバートをも殺すと警告した。神父がロバートと別れてまもなく、突然激しい風と雷が神父を襲い、落雷にあった教会の避雷針が宙を飛び、神父を突き刺した。神父の予言通りキャサリンは妊娠していた。しかも、キャサリンが2階で椅子に乗り吊り鉢の花に水をやっている時、三輪車で遊んでいたダミアンが椅子に衝突、キャサリンは階上から墜落、流産し、自分も傷を追って病院にかつぎ込まれた。そんな時、ジェニングス(デイヴィッド・ワーナー)というカメラマンがロバートを訪ねた。彼が撮った乳母やブレナン神父の写真には不思議な1本の線が浮きあがっていたのだ。ロバートは、ダミアンの出生の秘密を調査しにジェニングスとともにローマへ飛んだ。だが、産院は大火にあい、あの神父だけが廃人となって生き残っていた。神父からダミアンの生母の墓の場所を聞き出した2人は、今は廃墟となっている寺院にある墓を掘り起こした。中には山犬の骨が横たわっていた。さらに隣りの小さな墓には人間の赤ん坊の骨が--ロバートの実子の--横たわっていた。気も狂わんばかりのロバートとジェニングスを山犬の群れが襲撃した。やっとのことで逃げたロバートは、病院のキャサリンに電話し、すぐにロンドンを離れるように命じた。しかし、病院ではベイロック夫人がキャサリンを窓から突き落として殺した。ロバートはブレナン神父から聞いていた悪魔払いの長老に会った。長老はダミアンの頭髪の下に、悪魔の印である「666」が刻まれているはずだと言い、ダミアンを殺すための数本の短剣を渡した。その帰途、ジェニングスは、ガラス板を満載したトラックが暴走し、ガラス板で首を切断された。ロンドンの自宅に戻ったロバートはダミアンの頭髪の下に「666」の数字を発見した。その時、ベイロック夫人が鬼女の形相で襲いかかった。ロバートは夫人を必死に払いのけ、ダミアンを教会に連れて行き、祭壇に押さえつけると短剣で突き刺した。と、同時にロバートを追って来た警官たちが発砲した……。ロバートの葬儀が、大統領夫妻と子息も参列して行なわれた。その子息はダミアンだった……。
「オーメン(1976)」の解説
駐英アメリカ人大使夫妻の養子が、5歳の誕生日を迎えてから、次々と勃発する不吉な事件を描いた恐怖映画。製作総指揮はメイス・ニューフェルド、製作はハーベイ・バーンハード、監督は「おませなツインキー」のリチャード・ドナー、脚本は「大自然の闘争」のデイヴィッド・セルツアー、撮影は「フレンジー」のギルバート・テーラー、音楽はジェリー・ゴールドスミス、美術はカーメン・ディロン、特殊効果はジョン・リチャードソン、編集はスチュアート・ベアードがそれぞれ担当。出演はグレゴリー・ペック、リー・レミック、デイヴィッド・ワーナー、ビリー・ホワイトロウ、レオ・マッカーン、ハーヴェイ・スティーブンス、パトリック・トラフトン、アンソニー・ニコルスなど。
公開日・キャスト、その他基本情報
公開日 | 1976年10月2日 |
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配給 | 20世紀フォックス |
制作国 | アメリカ(1976) |
上映時間 | 111分 |
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