「渇水」なのに撮影は雨続き…!?生田斗真「本当に自信を持って届けられる映画」監督の12年の思いが込められた作品『渇水』完成披露舞台挨拶

「渇水」なのに撮影は雨続き…!?生田斗真「本当に自信を持って届けられる映画」監督の12年の思いが込められた作品『渇水』完成披露舞台挨拶1
「渇水」なのに撮影は雨続き…!?生田斗真「本当に自信を持って届けられる映画」監督の12年の思いが込められた作品『渇水』完成披露舞台挨拶2

人と人の関係が希薄になってしまった現代社会に、真の絆とは何かを問いかけ、観る者を生への希望で照らし出す珠玉のヒューマンドラマ映画『渇水』は6月2日(金)より全国公開となる。

この度、下記概要にて、本作の完成披露舞台挨拶を実施。大勢の観客に迎えられ、登壇した生田斗真、門脇麦、磯村勇斗、尾野真千子、山﨑七海、柚穂、髙橋正弥監督、白石和彌プロデューサー。生田が「本当に自信を持ってお届けできる作品が完成しました。こんなに素晴らしいみなさんと、監督の熱い、熱い思いがこもった映画です。」、門脇が「私には子供がいないので、母親を演じるのは難しいのですが、さらに難しい役を演じました。最後に何か温かいものが皆さんに届けばいいなと思います。」と、磯村が「撮影をしてから期間があいたのですが、皆さんの前で上映できるということをすごく嬉しく思います。」と、尾野が「本当に今日という日が嬉しくてたまりません。」と、山﨑が「すごく緊張しているのですが、よろしくお願いします。」と、柚穂が「今日は来てくださいましてありがとうございます。楽しんでいただければと思います。」と、白石プロデューサーが「髙橋監督と素敵なキャストの皆さんとお届けできて嬉しく思います。」と、髙橋監督が「12年かけてようやく映画が完成したということで嬉しく思いますし、登壇しているキャストのみなさん、その他の映画に登場しているみなさん、白石さんはじめスタッフのみなさんに感謝したいです。今日は初めて一般の方にご覧いただく機会ということで、是非楽しんでいただければと思います。」と、とそれぞれ挨拶をした。

1990年に書かれた小説『渇水』をなぜ映画化しようと思ったか尋ねられた髙橋監督は「90年というとバブル期で、日本中は裕福な時代だったのですが、その方や一方、格差社会や貧困を描いている作品がありまして、30年経った今もそういったものがなくなっていないということに深い思いを感じまして、それを皆さんに観ていただきたいと思い、この作品をつくりました。」と話し、白石プロデューサーも「素晴らしい脚本で、これを映像化できないのはもったいないなというのと、こういう作品を世の中に出して、どういう感想がいただけるのか、見たいという強い思いがあり、この作品が世にでる一歩のお手伝いになるならと思い、髙橋さんにお願いして参加しました。髙橋監督が粘り強くこの脚本を映画化しようとしているというのを聞いて、脚本を2018年くらいに読ませていただいて、そこで初めて監督と話して、間違いない、やりたいという気持ちを持ちました。」と、今回初となるプロデュースを引き受けた決め手を振り返った。

「最強の凡人」岩切を演じた生田に、“普通の人”の心の渇きや葛藤を演じる上で、どのような点を意識したか尋ねると「特殊な撮影方法で、(この姉妹の)ふたりには脚本が渡っていなくて、監督が口伝えで伝えるというスタイルだったんですね。ある日、僕と磯村勇斗が家にやってきて「水道止めます」って言って、「なになに!わかんない!」って状況になりますよね。そんな彼女たちの生っぽいシーンが浮かないように、生っぽい演技を意識しましたね。」と答える生田。続けて姉妹二人との撮影を、「長い撮影期間色々な話をしたいのですが、あの子達とは喋っちゃダメって罪なこと言うんですよ。でも彼女たちは知らないから、罪なことをしているという申し訳ない気持ちがあったんですが、裏を返すと、水道停止を執行する苦しさを感じましたね。」と振り返る。「私がすごい人見知りすぎて、話せないと言うのがずっとあって、どう関係というものをつくるのかわからなかったのですが、それがよかったのかもしれませんね。」と、山﨑も大人な反応。

姉妹の母親役を演じた門脇は「最後まで役は掴めなかったです。でも、(姉妹のふたりが)日々本当の姉妹のように仲良くなって、ずっと二人きりでいて、私も距離をとったほうがいいなと思っていたんですが、心苦しかったですね。今日久々に会って、ふたりが大きくなりすぎて、さらに現場との感じも違くて、違う子たちみたい!」と久々の再会を喜んだ。
そんな門脇に、柚穂は「身長が10センチ伸びました」と報告し、感嘆の声が会場からは上がった。

磯村は、同僚役を演じた生田との距離感や関係性に関して「(生田とは)初めましてで、趣味の話をさせてもらったり、お互いジャブを打つというか、様子見ながらお話ししていく中で、岩切と木田の関係性が自然に出来上がってきましたね。社用車のシーンは印象深いですね。この撮影は雨が多かったんですけど、唯一晴れたので印象的でしたね。」と撮影を振り返ると、生田が「『渇水』っていう映画なのに、撮影中ずっと雨だったんですよ。その原因が生田斗真なんじゃないかって、さっき袖でみんなに詰められました(笑)」と和気藹々としたエピソードを披露。
イベントの今日も雨が降っていたことから、「どうしよう。公開するのは6月2日。気をつけろ、雨降るぞ!」と注意喚起すると、「本物だね」と尾野がボソッとツッコんだ。
そんな、夫との距離が出来てしまった妻を演じた尾野は「普通にやってしまいました。生田さんは本当に雨を降らされるんで、じめっとしていて。ひまわりがいい感じだったのでよかったです。」と、ここでも雨トークを披露。

姉妹を演じた山﨑、柚穂には冒頭以外の台本が渡されなかったことに関して、髙橋監督は「姉妹が母親と離れて暮らすということになってしまうので、先々の状況をあまり説明しないで、終わりを教えないまま演じてほしいという希望がありました。色々なことを頭の中にインプットすると、こうしたいとかあると思うのですが、人生というのは1日先のことはわからないので、そういう気分を姉妹の二人には体感してほしいと思ったので、そのようにしました。」と意図を話すと、山﨑も「初めてなので、何をどうしたらいいかわからないという不安がありました。」と、柚穂も「その場で言われちゃうから、間違えちゃうこともあったけど、みんなが優しくサポートしてくれたからうまくいきました。」と話したが、「勘がいいので一回説明すると全部把握してくれたので助かりました。」と髙橋監督。

再び、雨続きだった現場に関しての話になると、髙橋監督がポケットからてるてる坊主を取り出す。「ふたりからもらったてるてる坊主を持ってきました。雨のせいで撮影中止も何回かあった中、てるてる坊主を作ってくれて、現場中は台本に挟んでました。」というエピソードに会場も和やかな雰囲気に。しかし、生田が「いやーごめんね、なんだか。俺、雨男パワーが勝っちゃってごめんね。」と謝ると、柚穂は「大丈夫です!」とここでも大人の対応を見せ、「優しいね」と生田も感謝しっぱなしだった。

16mmフィルムで行われた撮影を髙橋監督は「水とか水道、太陽の光とか熱いものを表現するのにフィルムが適してまして、これは白石さんの提案でもありましたね。」と振り返り、白石プロデューサーも「原作が90年代の作品なので、そのテイストを入れたいとも思いました。」と経緯を語る。

そんな現場を磯村は「監督はものすごく役者に寄り添って演出してくださったので、現場が温かかったですね。物語は苦しいのですが、スタッフさんとか役者陣は優しく撮影できたな、それは監督のお人柄だなと思いましたね。」と、門脇も「フィルムはテンション上がりますよね。スタッフのみなさんがテンション上がっているのも分かるから、いいですよね。映画を観ていても監督の優しさとか、登場人物に対する眼差しが優しいのを感じましたね。」と監督の人柄を絶賛。
数々の子役との演技経験のある尾野は、今回の演出方法に「辛いでしょうねえ。そういう経験がいま、この子達ができたというのは財産になることだと思うので、今後この子達にとっては宝物になるんじゃないかなとも思いますね。」と姉妹の二人をねぎらった。
そして、是非注目してほしいポイントを「この映画は新しい時代の女優さんを発見してもらう映画なので、フィルム映画の中で彼女達が色々な感情を爆発しているところを是非ご覧いただければと思います。」と生田が、「上映前なので多くを語りませんが、難しく考えるというよりも、フィルムで撮った空気感というものを感じ取っていただいて、体感していただければと思いますので、ごゆっくりご覧いただければと思います。」と髙橋監督が答えた。
最後に生田が、「ちょっと雨が降る中お越しいただきありがとうございます。(笑) たくさんの映画があって、色々なジャンルのものもありますが、こういったフィルムに刻んでいく映画も昨今映画館で見る機会もあまりなく、貴重な機会ですので、皆さんの良い経験になってしてほしいと思います。」と締め、イベントは幕を閉じた。

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©「渇水」製作委員会 配給:KADOKAWA

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最終更新日
2023-05-12 08:00:00
提供
映画の時間編集部

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