にっぽんぱらだいす 作品情報

にっぽんぱらだいす

昭和二十年、アメリカをはじめとする連合軍が日本に進駐してきた。国家は、国民外交の円滑な発展を計る、という名目で、R・A・A(特殊慰安施設協会)を開設した。桜原という赤線地帯の業者、蔵本大典も、疎開させておいた店の女達を連れ戻し、R・A・Aで働かせていた。そんな女達の中に、まだお下げ髪の処女光子もいた。然し、このR・A・Aも性病の蔓延を防ぐというG・H・Qの指令で閉鎖された。蔵本は、自分の店の女達を連れて、再び桜原に帰り、妓夫太郎の六助や女達と廓を復興し「日ノ丸楼」と名付けた。そんなとき、蔵本の一人息子希典が復員してきた。が、そんな父の商売を嫌って家出した。昭和二十八年、世間は落着きを取戻し、赤線桜原も繁栄の一途をたどり、「日ノ丸楼」も「ハレム」と名を改めた。ハレムの馴染客で、ニワカ成金の紀ノ国屋は、その財力で光子を水揚げすると共に、老妻の了解を得て、妾においた。そんなある日、ハレムに、卒論「日本売春史」作成のため“夜の女”の生活を体験したい、という女子大生楠千恵子がとびこんできた。千恵子のものおじしない発言は、女達の間に新風を巻き起した。昭和三十一年五月「売春防止法」が成立。蔵本はそのショックで世をさった。家出をしていた息子希典は、そんな父の姿をみて、妻の反対を押切り、「ハレム」の後を継いだ。希典は女達のために大巾な待遇の改善をした。そんなとき、親族の反対で家を追い出された光子が舞いもどった。再び店にたった光子は、純情な学生柴田を知りしだいに心をひかれていった--。昭和三十三年三月売春防止法が発効され、女たちはミス・ソープに転身していった。桜原の灯が永遠に消されたその夜、光子は毒をあおった。

「にっぽんぱらだいす」の解説

新人前田陽一が、シナリオ執筆、監督した風俗もの。撮影は竹村博。

公開日・キャスト、その他基本情報

キャスト 監督前田陽一
出演香山美子 ホキ徳田 長門裕之 加東大介 中村雅子 益田喜頓 浦辺粂子 柳沢真一 加賀まりこ 勝呂誉 岸輝子 原泉 江畑絢子 中村たつ 水科慶子 八代起世美 穂積隆信 上田吉二郎 矢吹寿子 菅井一郎 小川虎之助 中川弘子 入川保則 小瀬朗 長門勇 早川保 菅原文太
配給 松竹
制作国 日本(1964)
上映時間 93分

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最終更新日:2024-04-17 02:00:04

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