P.N.「オーウェン」さんからの投稿
- 評価
- ★★★☆☆
- 投稿日
- 2023-11-09
この映画「アウトロー」は、南北戦争中に、北軍のゲリラに妻子を虐殺された農夫が、鍬を捨てて銃を握り、復讐の旅に出るという、クリント・イーストウッド監督・主演の西部劇だ。
西部劇のファンならば、「七人の無頼漢」や「必殺の一弾」といった、忘れ難い映画の記憶が、この映画に刻み込まれていることを、ある種の感動を持って、思い出すのではないかと思う。
復讐を終えた男は、最後は死ぬのだが、それは単にヒーローの死といったことではなく、むしろ、ヒーローの夢よりも、普通の人間の生活を選んだアメリカの男たちの決意、「西部魂」や「シェーン」などにも共通する心のような気がする。
追跡隊のジョン・ヴァーノンが、主人公の死を確認する幕切れに、ジョン・フォード監督の「リバティ・バランスを射った男」の中で、新聞記者が言った、「事実よりも伝説をとって世に伝えます」という有名なセリフを思い出しましたね。