オープニング・ナイト 作品情報

おーぷにんぐないと

拍手と喝采の中で幕を閉じた舞台の楽屋口から出てきたスター女優マートル・ゴードン(ジーナ・ローランズ)に群がるファンたち。その中にナンシーと名乗る少女がいた。豪雨にずぶ濡れになりながら脅えたように“アイ・ラヴ・ユー”を繰り返す彼女に、マートルは目をひかれる。うしろ髪を引かれる思いで車を走らせた時、マートルの車に気をとられていた少女が対向車線を走ってきた車に轢かれて即死した。この事件があってから、マートルの酒の量は増し、準備中の舞台劇「2番目の女」の進行がうまくいかなくなり、舞台監督のマニー・ヴィクター(ベン・ギャザラ)も、そんなマートルに手を焼き始める。一方マートルは、あらゆる面で共演者のモーリス(ジョン・カサヴェテス)を必要としていたが、彼は冷たい態度でマートルを突き放すのだった。死んだ少女の幻影が彼女の孤独感を募らせ、追いつめられた彼女は「2番目の女」の初日に、泥酔して姿を現わす。そして酔っ払いつつも舞台に立つ彼女を、巧みにアドリブによってサポートするのはモーリスであった。こうして舞台は、成功の内に幕を閉じるのだった。

「オープニング・ナイト」の解説

舞台公演の初日を控えた女優の苦悩と動揺の日々を描くドラマ。エグゼクティヴ・プロデューサーはサム・ショウ、製作・撮影はアル・ルーバン、監督・脚本・主演は「ラヴ・ストリームス」のジョン・カサヴェテス、音楽・録音はボー・ハーウッドが担当。出演はほかにジーナ・ローランズ、ベン・ギャザラなど。

公開日・キャスト、その他基本情報

公開日 1990年2月3日
配給 シネマトリック
制作国 アメリカ(1978)
上映時間 144分

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ユーザーレビュー

総合評価:5点★★★★★、2件の投稿があります。

P.N.「オーウェン」さんからの投稿

評価
★★★★★
投稿日
2024-02-24

この映画「オープニング・ナイト」は、ジョン・カサヴェテス監督が49歳の時の作品。

製作費はほとんど彼の出資でまかなったと言われている。
途中、撮影中断があったのは、資金が続かなかったゆえ。

愛妻ジーナ・ローランズを起用して、老いを迎えつつある、有名舞台女優の錯乱と葛藤、ステージに出る前の恐怖と狂気をみすえていく。

映像表現の枠を無視してまでも、俳優に肉薄し、虚構の中で真実を浮き彫りにしようとするジョン・カサヴェテス監督の真骨頂を堪能できる。

圧倒的にジーナ・ローランズが素晴らしいが、野心に溢れた俳優を演じたジョン・カサヴェテスの控え目さが印象に残る。

俳優ジョン・カサヴェテスを使いこなせるのは、彼自身しかいないのだ。

最終更新日:2024-04-26 02:00:03

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