ベルサイユの子 作品情報

べるさいゆのこ

夜のパリの街を幼い息子エンゾ(マックス・ベセット・ド・マル・グレーヴ)を連れて、寝場所を探し歩く若い母親ニーナ(ジュディット・シュムラ)。安ホテルは今夜も満室で、公園で拾った新聞の記事をニーナは食い入るように見つめている。ホームレス支援団体のパトロール員にベルサイユの施設に案内された二人は、なんとか一夜の宿を得ることができた。翌日。パリに戻ろうと駅に向かう途中、ニーナはベルサイユ宮殿を囲む森で道に迷い、掘っ立て小屋の前で焚き火をする男ダミアン(ギョーム・ドパルデユー)と出会う。夜の帳が下り、焚き火の前で会話を交わすニーナとダミアン。諌められるのも、憐れまれるのも嫌う二人のはみ出し者はいつしか肌を重ね合わせた。翌朝、メモ1枚を残し、ニーナはエンゾを置いたまま姿を消す。母の姓もわからないエンゾに、ダミアンは激しく詰め寄るが、行くあてのないエンゾを結局は引き受けることになるのだった。一方、ニーナは新聞に載っていた施設を訪ね、面接を受けていた。両親にも世間にも厄介者扱いされていた彼女を施設長は励まし、職を与える。そんな中、エンゾはダミアンと次第に心を通わせ、ホームレス仲間にも受け入れられていった。ある日、ダミアンが病に倒れ、エンゾはベルサイユ宮殿に走って助けを呼ぶ。エンゾのおかげで一命を取り留めたダミアンは、社会へ戻る決心をし、森を出て疎遠となっていた父を訪ねる。傍らには父の新しい伴侶ナディーヌ(オーレ・アッティカ)がいた。日雇いの解体作業に就いたダミアンは、エンゾを学校に入学させるため、役所の職員に嘘をついて書類を作成、エンゾを認知する。エンゾは学校に入学するが、ダミアンは父とナディーヌにエンゾを託して再び家を出て行ってしまう。ダミアンから電話一本ないまま、7年が過ぎたある日、父とナディーヌのもとにニーナから手紙が届いた……。

「ベルサイユの子」の解説

社会からドロップアウトして独り暮らす男と母親に置き去りにされた子どもの交流を描いたドラマ。出演は2008年に37歳で他界した「ランジェ公爵夫人」のギョーム・ドパルデユー、映画初出演のマックス・ベセット・ド・マル・グレーヴ、「真夜中のピアニスト」のオーレ・アッティカなど。監督・脚本は本作が長編デビューとなるピエール・ショレール。

公開日・キャスト、その他基本情報

公開日 2009年5月2日
キャスト 監督ピエール・ショレール
出演ギョーム・ドパルデュー マックス・ベセット・ド・マルグレーヴ ジュディット・シュムラ オーレ・アッティカ パトリック・デカン マッテオ・ジョヴァネッティ ブリジット・シィ フラン・ブリュノー フィリップ・デュパーニュ
配給 ザジフィルムズ
制作国 フランス(2008)
上映時間 113分

ユーザーレビュー

総合評価:4点★★★★、2件の投稿があります。

P.N.「邦画!邦画!邦画!」さんからの投稿

評価
★★★★
投稿日
2009-05-26

いい映画ですよ。 大人には是非ともと お薦めします。 フランス映画独特のダークな画面に仏語の粘っこい感じが重なり、そこに魅力たっぷりの子役と俳優連。 うん、やっぱりフランス映画はいい。

最終更新日:2022-07-26 11:03:34

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