バレエ・リュス 踊る歓び、生きる歓び 作品情報

ばれえりゅすおどるよろこびいきるよろこび

1929年、バレエ界に激震が走った。天才興行師ディアギレフ率いるバレエ団「バレエ・リュス」が彼の死と共に解散したのだ。伝説的ダンサーを生み出し、多くの芸術家ともコラボレーションした唯一無二のバレエ団だった。だが31年、ロシア人のド・バジル大佐とフランス人の劇場監督ルネ・ブリュムが「バレエ・リュス」の再建を宣言。ディアギレフの最後の振付師だったジョージ・バランシンを起用し、優秀な子供のダンサーをバレエ教室からスカウト、初公演を見事に成功させた。さらに大佐らはディアギレフ時代の斬新な振付師レオニード・マシーンに目をつけ、芸術監督に任命。33年、ロンドンで史上初の“シンフォニック・バレエ”という、交響曲のバレエ化を実現。その年の終わりに「バレエ・リュス」は渡米。野心的な興行主ソル・ヒューロックの協力もあり、公演は成功を収める。そしてバレエ団は全米を旅し、公演はどこも行列ができるほどになった。しかしその後、方向性の違いからド・バジル大佐とマシーンが決別し、ふたつの「バレエ・リュス」が生まれることとなる。優秀な新人を起用し合い、引き抜き合戦も経て、38年にはロンドン市内で通りを隔てた劇場で同時に公演するという異例の出来事も起こり、一大バレエ戦争が始まった。互いに各地で成功を収めていく最中、第二次世界大戦が勃発。大半のダンサーはロシア革命によってパリに逃れた亡命ロシア人であるため、パスポートもない。混乱の中、団員たちは欧州から米国に逃れる。ふたつのバレエ団は別々の列車に乗り、バレエを見たこともない町々へ巡業する旅に出る。ヒューロックは両方をプロデュースし、2年間休む間もなく公演は続いた。ところが1941年にヒューロックとド・バジル大佐が突如決別、その後も思うように行かず、1948年11月に大佐の「バレエ・リュス」は幕を閉じる。一方、マシーンたちは戦時を生き延び公演を続けるが、内部の軋轢などから1962年4月14日が最後の「バレエ・リュス」の公演となる。2000年6月、ニューオリンズの同窓会で世界中に散らばっていた団員たちが40年ぶりに再会。団員たちは今なお、バレエと共に生きていた。

「バレエ・リュス 踊る歓び、生きる歓び」の解説

20世紀のあらゆる芸術とエンターテイメントに影響を与えた伝説のバレエ団「バレエ・リュス」。当時のダンサーへのインタビューと貴重なアーカイヴ・フィルムによって、バレエ団の知られざる歴史が鮮やかに蘇る感動のドキュメンタリー。監督はエミー賞などを受賞したドキュメンタリーチーム、ダニエルゲラーとデイナ・ゴールドファイン。

公開日・キャスト、その他基本情報

公開日 2007年12月15日
キャスト 監督デイナ・ゴールドファイン ダニエル・ゲラー
出演レイヴン・ウィルキンソン ナタリア・クラソフスカ イボンヌ・クレイグ ロシェル・ザイド イヴォンヌ・シュートゥ タチヤナ・ステパノワ ミア・スラヴェンスカ George Zoritch タマラ・チネロバ・フィンチ ニニ・テイラード ミゲール・テレホフ マリア・トールチーフ ニーナ・ノヴァク イリナ・バロノワ アラン・ハワード ウェイクフィールド・プール マーク・プラット ターニャ・リャブシンスカ フレデリック・フランクリン “デイム”アリシア・マルコワ アレクサンドラ・ダニロワ タマラ・トゥマノヴァ レオニード・マシーン ジョージ・バランシン ワシーリィ・ド・バジル大佐
配給 ファントム・フィルム
制作国 アメリカ(2005)
上映時間 118分

ユーザーレビュー

総合評価:5点★★★★★、1件の投稿があります。

P.N.「ゆき」さんからの投稿

評価
★★★★★
投稿日
2008-01-06

踊ることがせなわち生きることだった人々の人生ドラマとして素晴らしい映画でした。バレエ好きと関係なく心打たれる一本だと思います!

最終更新日:2022-07-26 11:03:36

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