新・個人教授 作品情報

しんこじんきょうじゅ

夏のフランスの田園。美しい邸宅では家族や親戚の者が集い、思い思いのバカンスを過ごしていた。品のいい祖母(R・S・シール)、医者の父親ベルナール(J・ハンゼン)、長男ジュリアン(B・シャンテ)次男パトリック(D・オードパン)、そのいとこディナ(M・カタラ)、その友達マリー(C・シュベール)。パトリックはディナに恋し、彼女への想いを日記に記していた。そんなある日、ベルナールの妹で建築家のリーズ(N・ドロン)がやってきた。ジュリアンとパトリックにとっては叔母にあたるが、若々しく、まるで姉のような存在だった。パトリックにとって、その美しさはディナとは別の意味でまぶしい存在でもあった。ある日、ディナはパトリックの日記帳を見つけ、読みふけった。自分以外の人間の心の秘密を知ることは興味深いことだ。ましてや自分への恋心を綴った日記を読むということは……。この日から、パトリックの日記を読むことは彼女にとって楽しい習慣になってしまった。その頃、リーズはパトリックを連れて畑へイチジクをつみに出かけた。太陽に向かうと透けて見えるリーズの長いスカート。林の中でパトリックは荒々しくリーズを抱き寄せた。この日からパトリックは、ディナへの秘かなる想いはどこへやら、リーズに夢中になり、日記に書き込んだ。それを読んだディナの驚きと怒り。自分のことは一行も書かれず、リーズとのセックスのことしか記されていない。そこへリーズが入ってきた。彼女を見るなり怒るディナ。けれどもリーズは日記帳をとりあげ、ざっと、目を通してから“これは想像で書いているのよ”と語った。その夜、ディナの誕生パーティは華やいだものだった。リーズから手ほどきを受け、一人前の男になったパトリックは、もう以前のようにおどおどすることなくディナと踊り、燃え上がった二人はその日、初めての夜をむかえたのだった。だが一方、兄ジュリアンはパーティの途中で父と口論し、家を飛び出した。みんなが心配しているとき、彼からホテルにいるという電話が入った。リーズが迎えにいくとジュリアンはホテルの部屋で一人ぽつねんとしていたが、意外に元気だった。その夜、二人はベッドを共にした。彼にとっては初めての経験であった。翌朝、「私をものにしたわね」とリーズは軽く笑いながら言うのであった。やがてバカンスも終わりに近づいた。この邸に集まった人たちは、また何事もなかったかのように散ってゆくことだろう。

「新・個人教授」の解説

フランスの田園でバカンスを過ごす若者にセックスの手ほどきをする中年の女の恋物語。製作はフランシス・コーヌ、監督はジャック・バラティエ、原作はクロード・エイムーシュ、脚本・台詞はエイムーシュとステファーヌ・ジューラ、ジャン・ミシェル・リブ、ジャック・バラティエ、撮影はダニエル・ゴードリー、音楽はヤニ・スバノスが各々担当。出演は「個人教授」のナタリー・ドロン、ディディエ・オードパン、ミュリエル・カタラ、ヨアヒム・ハンセン、ルネ・サン・シール、ベルナール・ジャンテ、クリスティーヌ・シュベール、ローラン・ブランシュなど。

公開日・キャスト、その他基本情報

公開日 1974年7月27日
キャスト 監督ジャック・バラティエ
出演ナタリー・ドロン ディディエ・オードパン ミュリエル・カタラ ヨアヒム・ハンセン ルネ・サン・シール ベルナール・ジャンテ クリスティーヌ・シュベール ローラン・ブランシュ
配給 東和
制作国 フランス(1973)

ユーザーレビュー

レビューの投稿はまだありません。

「新・個人教授」を見た感想など、レビュー投稿を受け付けております。あなたの映画レビューをお待ちしております。

最終更新日:2022-07-26 11:03:58

広告を非表示にするには