街の野獣(1950) 作品情報

まちのやじゅう

いつも一攫千金を夢見ているハリー・フェビアン(リチャード・ウィドマーク)はインチキ酒場銀狐の客引きをしている。その酒場の唄姫メァリー(ジーン・ティアニー)はハリーの恋人。彼が堅気になることを願っている。レスリングの試合場で客引きをしていたハリーは八百長試合に憤慨する世界的なレスラー、グテゴリアスを見て彼を担ぎ上げ一儲けしようと企んだ。グレゴリアスとの話し合いはうまくいったが、どうしても興行には400ポンド必要だった。酒場の主人ノザロスに頼むと200ポンドつくって来たら後半分は出してやろうとからかわれる始末。方々金策に駆けずり回ったが、誇大妄想狂的なハリーの話にのるものはなかった。しかし、最後に行った酒場で彼は銀狐の女主人ヘレンに会い、ノザロスと別れて新しい酒場を開きたい、ついては200ポンドやるから警察へ手を廻して酒場の経営許可証を獲得してほしい、そして一緒にやっていこう、と持ちかけられた。金の欲しいハリーはこの申し出に同意してヘレンへは偽造の許可証を渡し、ノザロスから200ポンドを得、待望のレスリング興行へ乗り出した。ロンドンのプロ・レス興行界を牛耳るボスのクリスト(ハーバート・ロム)はグレゴリアスの息子であり、ハリーに圧迫を加えようとしたが父がついているのを知って直接の圧迫は一応断念した。ノザロスから興行価値万点の試合をしなければ手を引くといわれたハリーは、クリストお抱えの猛者“人殺し”とグレゴリアスの弟子ニコラスとの対戦を目論み、グレゴリアスの承諾を得た。しかし、ハリーの練習場へ来た“人殺し”がグレゴリアスにケチをつけたことから2人の物すごい格闘が始まった。グレゴリアスは力闘の末“人殺し”に勝ったが、老齢のため心臓が弱って、駆けつけたクリストに抱かれ息を引きとった。ハリーは事の意外な展開に驚いて逃げ出したが、クリストが全市に網を張ったのでついに逃げ場を失い、メァリーに別れを告げた後“人殺し”の手にかかって一命を失った。

「街の野獣(1950)」の解説

「荒野の襲撃」のサミュエル・G・エンジェルが1950年に製作したロンドンに巣食うやくざ者を描く映画で、ジェラルド・カーシュの小説をジョー・アイシンガーが脚色し、「裸の町」のジュールス・ダッシンが監督に当った。撮影は「嵐に叛く女」のマックス・グリーン、音楽は「赤い山」のフランツ・ワックスマン。主演は「地獄と高潮」のリチャード・ウィドマークと「憧れの小径」のジーン・ティアニーで、「恋の人魚」のグージー・ウイザースと「豪傑カサノヴァ」のヒュー・マーロウが共演、以下「腰抜けモロッコ騒動」のフランシス・L・サリヴァン、「渓谷の騎士」のハーバート・ロムなどが助演する。アメリカでは廿世紀フォックス発売である。

公開日・キャスト、その他基本情報

キャスト 監督ジュールス・ダッシン
原作ジェラルド・カーシュ
出演リチャード・ウィドマーク ジーン・ティアニー グーギー・ウイザース ヒュー・マーロウ フランシス・L・サリヴァン ハーバート・ロム Stanislaus Zbyszko マイク・マザーキ チャールズ・ファーレル Ada Reeve Ken Richmond
配給 映配
制作国 アメリカ(1950)

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最終更新日:2024-01-26 02:00:05

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