しいのみ学園 作品情報

しいのみがくえん

大学の心理学教授である山本先生には二人の子供がいるが、不幸にも二人共小児マヒにおかされた。山本先生と妻の文子は全霊を傾けてその治療に尽したが効果は挙らなかった。長男の有道はビッコだと馬鹿にされ、或る日など友人のいたずらで盗人の嫌疑をかけられたため、遂に学校へ行くのもいやがる様になった。弟の照彦も小児マヒになったのはその頃である。山本は文子に激励され、全財産をなげ打って小児マヒの子供のための学校「しいのみ学園」を創ることにした。山本の教え子の渥美かよ子も志願して先生となった。この学園の教育法は、先ず障害者という劣等感を排除してノビノビさせることにあった。或る日、岡山から新聞記事を見た夫婦が小児マヒの子供を連れて来た。厄介者を置いて行く様な夫婦の態度だったが、子供の将来を想って預ることにした。鉄夫というこの子はいじけた子だったが、徐々に明るくなった。楽しいピクニックの翌日、鉄夫は岡山の父母に手紙を書いたが、返事がなく淋しそうだった。その頃、電車ごっこをしていた鉄夫は、誤って倒れたのが因で重病となった。「手紙手紙」というウワ言を聞いたかよ子は、自分で手紙を書いて郵便局から出した。それを父母から来たものと思い鉄夫は喜びながら死んで行った。その初七日にかよ子と子供たちは鉄夫にお別れの手紙を書き、しいのみ学園の歌を唄いながらポスト迄出しに行くのだった。

「しいのみ学園」の解説

小児マヒの問題をテーマとして福岡学芸大学の山本三郎教授のベストセラーになった原作「しいのみ学園」から、「都会の横顔」の清水宏(1)が脚本を書き監督する。撮影は「大岡政談・妖棋伝 (前篇)白蝋の仮面」の鈴木博、音楽は「男ありて」の斎藤一郎の相当である。出演者は「青春怪談(1955 市川崑)」の宇野重吉、「のんき裁判」の花井蘭子、香川京子、島崎雪子、「足摺岬」の河原崎建三、「喧嘩奉行」の竜崎一郎など。

公開日・キャスト、その他基本情報

キャスト 監督清水宏
原作山本三郎
出演宇野重吉 花井蘭子 河原崎建三 岩下亮 香川京子 島崎雪子 龍崎一郎 毛利充宏 葉山葉子 大野かよ子 松井晴志 渡辺司 林三重子 新倉一夫 服部真佐子
制作国 日本(1955)
上映時間 99分

ユーザーレビュー

総合評価:5点★★★★★、1件の投稿があります。

P.N.「かずちゃん」さんからの投稿

評価
★★★★★
投稿日
2020-04-02

小学生の時に見ました
宮城まりこさんが亡くなられて思い出しました
主題歌は今でも思い出せます
「ぼくらはしいのみ丸いしいのみ 」

最終更新日:2022-07-26 11:03:48

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