はじまりのみち 作品情報

はじまりのみち

政府から戦意高揚の国策映画づくりを映画界に要求されていた時代。木下惠介(加瀬亮)が昭和19年に監督した「陸軍」は、その役割を果たしていないとして当局から睨まれ、次回作の製作が中止になってしまう。夢を失った木下は松竹に辞表を提出、病気で倒れた母、たま(田中裕子)が療養している浜松市の気賀に向かった。失意の中、惠介はたまに「これからは木下惠介から本名の木下正吉に戻る」と告げる。しかし、戦局はいよいよ悪化の一途をたどり、気賀も安心の場所ではなくなってくる。惠介は山間の気田に疎開することを決め、その夏、一台のリヤカーに寝たままの母を、もう一台には身の回り品を乗せ、兄・敏三(ユースケ・サンタマリア)と、“便利屋さん”(濱田岳)と惠介の3人で、夜中の12時に気賀を出発し山越えをする。激しい雨の中、17時間歩き続け、ようやく見つけた宿で母の顔の泥をぬぐう惠介。疎開先に落ち着いて数日後、たまは不自由な体で惠介に手紙を書く。そこにはたどたどしい字で「また、木下惠介の映画が観たい」と書かれていた……。

「はじまりのみち」の解説

「二十四の瞳」「楢山節考』など数々の名作を生み出した映画監督・木下惠介生誕100年記念作。戦中、松竹に辞表を出した後から再び戻るまで、その後の彼の人生を大きく変えた数日間の実話を基に「河童のクゥと夏休み」の原恵一監督が映画化。出演は「それでもボクはやってない」の加瀬亮、「いつか読書する日」の田中裕子、「ポテチ」の濱田岳。

木下惠介生誕100年周年記念映画。戦時中、母を疎開させるためにリヤカーに乗せて山越えをしたという実話を主軸に、「陸軍」製作時のエピソードも盛り込みながら、母子の感動の物語を「河童のクゥと夏休み」の原恵一が初めて実写映画でメガホンをとる。

公開日・キャスト、その他基本情報

公開日 2013年6月1日
キャスト 監督原恵一
出演加瀬亮 田中裕子 濱田岳 ユースケ・サンタマリア 斉木しげる 光石研 濱田マリ 山下リオ 藤村聖子 松岡茉優 相楽樹 大杉漣 宮崎あおい
配給 松竹
制作国 日本(2013)
上映時間 96分

(C)2013「はじまりのみち」製作委員会

動画配信で映画を観よう! [PR]

ユーザーレビュー

総合評価:5点★★★★★、1件の投稿があります。

P.N.「pinewood」さんからの投稿

評価
★★★★★
投稿日
2020-03-18

NHKラジオで映画評論家西村雄一郎氏の女優と木下恵介監督の論議を聴いていて母親役の田中絹代のラストシーンが鮮烈な映画〈陸軍〉へのオマージュが有る本篇を観たく為った

最終更新日:2022-08-06 02:00:04

広告を非表示にするには