夕の江の街に 作品情報

二十歳の女の子・上村やまと（柚木彩見）は、モノレールの整備士として毎日車両整備をしていた。しかし、社長秘書の高嶋（山崎みどり）が産休に入るため、ある日突然、社長秘書に抜擢される。やまとは会社の片隅で、優しく微笑む1人の女性が写った写真を見ていた。それはやまとが定期入れに入れて、肌身離さず持っている写真だった。一方、定食屋を営むやまとの祖父・武次（山田明郷）は、かつての漁師仲間が届けてくれた獲れたての真鯛を、洒落たダイニングバーを営む義理の息子・尚樹（宍戸開）に分けに行く。武次と尚樹はやまとについて言葉を交わすが、2人ともやまとに対して見えない壁があるようだった。20年前、やまとの母・ゆうひ（鈴木希依子）がやまとを生んだことで死んで以来、かけ違えてしまった家族の歯車が、再び動き出そうとする……。