希望ヶ丘夫婦戦争(2009) 作品情報

きぼうがおかふうふせんそう

東京都心から2時間ほどの平凡な住宅地、希望ヶ丘。ここに住む零細企業の宣伝マン、猫田千吉(宮川一朗太)と専業主婦の弘子(さとう珠緒)の夫妻は35年ローンで購入した家の支払いに追われ、節約の日々。ある日、千吉のED(=勃起不全)に悩む弘子は、風水好きの主婦仲間に夫婦生活の危機を指摘される。焦った弘子は、言われるままに風水にのめりこんでいく。一方、弘子の想いを知らない千吉は、近所の知り合いに誘われ、希望ヶ丘の夫たちが作った“男の自立の会”に入会。その実態は妻とのセックス拒絶を目指す男たちの集まりだったが、千吉には心安らぐ場となった。こうして、子供を欲しがる弘子とEDの千吉の溝はますます深まっていく。さらに、活気のない会社に嫌気が差す千吉だったが、社内で繰り広げられる専務と秘書の貞江の情事の盗撮を密かな楽しみにしていた。だが、ある日それがバレ、網走への異動を命じられてしまう。危機的な状況が、千吉と弘子に和解のきっかけをもたらす。弘子は風水をやめ、千吉はEDの治療へ行くことを決める。さらに弘子は、千吉に頼るばかりでなく、自分も仕事を始めようと動き出す。ちょうどその時、“男の自立の会”のメンバー、池山が究極のリアルドールを完成させる。それは、千吉の願望を反映し、貞江の姿を模したものだった。そのリアルドールの実験に臨む千吉。すると、弘子相手にはまったくダメだった男の機能が蘇ってくる。夢中でリアルドールを抱く千吉。だが、その光景を弘子が目撃してしまう。彼女は、リアルドールを人間の女性と勘違いして包丁で滅多突きにする。精神を崩壊させる弘子。やがて、正気を失った弘子を連れて、千吉は夕方になると毎日タンポポを摘みに行くようになる。子供のような弘子の姿に、千吉は胸が締め付けられるのだった。

「希望ヶ丘夫婦戦争(2009)」の解説

「無常」、「姑獲鳥の夏」などで知られる映画監督、実相寺昭雄の短編小説を映画化。平凡なサラリーマン家庭が、夫の不能をきっかけに崩壊していく様を、社会風刺を盛り込みつつ描く。出演は「刺青 匂ひ月のごとく」のさとう珠緒、「ラストゲーム 最後の早慶戦」の宮川一朗太。79年に日活ロマンポルノでも映画化されている。

公開日・キャスト、その他基本情報

公開日 2009年6月13日
キャスト 監督高橋巖
原作実相寺昭雄 実相寺知佐子
出演さとう珠緒 宮川一朗太 伊藤克信 イジリー岡田 桐島優介 古谷暢一 小川はるみ 伊藤聖子 川村亜紀 紫とも 桜金造 範田紗々
配給 バイオタイド
制作国 日本(2009)
上映時間 88分

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最終更新日:2022-07-26 11:03:34

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